「奇跡のリンゴ」と「百年目」
「奇跡のリンゴ」を斜め読みしました。
なるほど、ある部分、目から鱗が落ちるような所も多くあり、「課題図書」としては合格だった気がします。
自然と人間の関係・・・。科学であり、哲学のようでもあります。
水に話しかけると美しい結晶になる。
草花を褒めると綺麗な花が咲く。
・・・別の本で、こんな話も読んだことがある気がします。
そして、落語「百年目」です。
お店の大旦那が、番頭に話しかけるクライマックスシーンです。
大旦那は、天竺(てんじく)の栴檀(せんだん)の大木と南縁草という雑草の話を始めます。
栴檀は南縁草を肥やしにして生き、南縁草は栴檀の下ろす露で繁殖する。持ちつ持たれつで、家ではあたし、店ではおまえさんが栴檀で、若い者が南縁草。
南縁草が枯れれば栴檀のおまえも枯れ、あたしも同じだから、厳しいのはいいが、もう少しゆとりを持ってやりなさいと、番頭さんをやんわり諭すのです。
人は、時々、否、いつも自然に対して傲慢ですね。
そのうち自然から、大きなしっぺ返しをされるかもしれません。
地球温暖化を議論する公聴会を、大雪で中止させられてしまうぐらいの皮肉は、まだまだ自然の洒落なのですよ。