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2020年4月28日 (火)

紫綬褒章

落語家で「紫綬褒章」を受章した師匠方のリストがツイートされていました。

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あれっ?

春風亭小朝さんも今年受章なんですね。

上方落語の方が、早く多く受章しているのは、やはりロビー活動の上手さでしょうか?

東京は、個人単位で、ご褒美をもらうのは良しとしない雰囲気がありますから。

しかし、三遊亭圓生師匠が受章していないのは意外。

尤も、芸術祭大賞受賞、勳四等瑞宝章(叙勲)やら、昭和天皇御前での口演やら、昭和の名人の面目躍如ではありますが。

演芸の世界というのは、そもそも世の中の評価が低く、誤解を恐れずに言えば、非常に身分が低かった。

この世界に飛び込んだ多くの芸人さんは、世襲でもなければ、ほとんど「勘当」状態だったようです。

今は、「サブカルチャー」とか「B級・・」と言われて、歴史を知らない人がほとんどになり、"暗さ"はかなり払拭されましたが、昭和の時代までは、まだ残っていた気がします。

そういう点からも、1961年の桂文楽師匠が、落語家で初の受章というのは、ビッグニュースだったと思います。

平成の時代になってからは、受章者も増えました。

それだけ噺家さんという仕事が、世に認められるようになったことを映していると思います。

勿論、受章された師匠方は皆さん受章に相応しい芸の持ち主ですが。

話は違いますが、1991年に、森繁久彌さんが大衆芸能の分野で初めて文化勲章を受章された時、森繁さんはご自身の受章の喜びもさることながら、「河原乞食」と言われていた芸能や人たちに陽が当てられたことを厳粛に受け止め喜んでいたのを思い出します。

昔は、受章は珍しいことでしたが、最近は多くの芸人さんが受章するようになりました。

「紫綬(始終)褒章」というぐらいですから。

とても良い時代になりました。

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