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2019年10月13日 (日)

落語DEデート

自分の所は何のことはなくても、なかなか落ち着いて落語を聴こうと言う気分にはなりませんでした。
◇「紀州」         三代目三遊亭金馬
   
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徳川家七代将軍家継は幼くして病死、八代将軍の座は尾州公徳川継友か紀州公徳川吉宗のどちらかだ。
江戸城での評定の日、尾張藩上屋敷から駕籠で登城する道すがら、鍛冶屋の「トンテンカン、トンテンカン」と槌を打つ音が、尾州公の耳には「テンカトル、テンカトル」と聞こえた。
評定の席で小田原城主、大久保加賀守が尾州公の前に進み出て、「この度、七代将軍ご他界し、お跡目これく、・・・・・任官あってしかるべし」と頭を下げた。
すると尾州公は意に反して、「余はその徳薄くしてその任にあたわず」と断ってしまった。
再度の要請があると思い大人物を気取り、見栄を張って遠慮したのだ。
こんどは加賀守は紀州公の前へ行き同じく、「・・・・任官あってしかるべし」と頭を下げた。
紀州公も「余は徳薄くしてその任にあたわず」と、ここまでは同じで断ると思いきや、紀州公 「しかしながら・・・任官いたすべし」と答え、尾州公の将軍の夢はおじゃん、パアとなった。
尾州公はがっかりして江戸城を去って屋敷への帰り道、また鍛冶屋の前を通ると、やっぱり「テンカトル、テンカトル」だ。
そうか紀州は将軍職を受ける返事はしたが、「やはり将軍職は尾州公に」と頼みに来るんだろうなんて虫の良いことを考え出した。
すっかりその考えに満足して浸っていると、鍛冶屋の親方は真っ赤に焼けた鉄を水の中に勢いよく入れた。
「キシュゥ-」
・・・これは名作だと思います。
◇「大蔵次官」 九代目桂文治
   
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掛け持ちで新宿の末広亭が9時半。
8時頃、須田町で都電を待っていると、万世橋方向から来た車がカーブを曲がり損なって転覆。
運転手(運天死)は死んだが、車の中から十九ぐらいの女性が助けを求めていた。
ガラスを破って助け出し、出血していたが背負って神田駅前の外科に担ぎ込んだ。
新宿で仕事があったので帰ろうとすると、住所を聞かれたので、台東区稲荷町の高安留吉、お時間ですからの、お後がよろしいようでの、落語家で桂文治と自己紹介をした。
1週間もすると女性も癒えて退院し、お礼がしたいからと使いの者が尋ねてきた。
高利貸しの使いと勘違いして居留守を使ったが、麹町からお礼に来た事が分かり同道する。
主人と会ったが、お嬢さんがそんなに優しい人なら、婿に欲しいという。
私は落語家だけれどもそれでも良いのかと念押しすると、それでも良いという。こんな立派な家だが、借金だらけで、一緒になったとたん越後鉄道の収賄で捕まる事はないですよね。
お嬢さんも喜んで赤坂のホテルニューオータニで式を挙げた。
お父様は大蔵大臣だった。落語家の息子ではしょうがないので、大蔵省の課長級にポストを探した。
その時、大蔵次官が失態をしたので、辞職させ家の倅を次官にさせようとした。
お前は次官(時間)で交代したらいいだろう。
・・・まぁ、何ともくだらない噺です。

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