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2019年10月18日 (金)

武田信玄の功績?

山梨(甲斐の国)と言えば、一番有名なのが「武田信玄」でしょう。
450年以上も昔の人なのに、知名度が落ちることはありません。
私は、会ったことはありませんが、立派な人だったんでしょう。
名物、名産、観光地・・・、ほとんど信玄に関わりがあるかのように紹介されています。
温泉は信玄の隠し湯、お土産は「信玄餅」、「ほうとう」は武田軍の戦場食・・・。
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「人は石垣、人は城、情けは味方、仇は敵」が、信玄イズム。
山峡の貧しい国だっただけに、信玄が治山治水に腐心したことは間違いはないかもしれません。
そこで、台風19号でもまた、武田信玄が出て来ています。
台風19号は、重大な災害の起こるおそれがあるとして、山梨県内でも「特別警報」が出される地域も多くありました。
しかし、山梨県甲斐市には大雨・洪水・暴風警報は出たものの特別警報は発表されませんでした。
そこで、SNSでは、特別警報が発表されなかった理由は、「信玄堤(しんげんづつみ)」があったからではないかというコメントが行き交っているそうです。
長野県・山梨県・静岡県を流れる富士川は平安時代から氾濫していたそうです。
特に、富士川の上流である釜無川と御勅使川(みだいがわ)が合流する甲府盆地はたびたび洪水になり、農民は家や畑が流されてしまうことに悩んでいました。
甲斐の国の領主だった武田信玄は、農民たちが安定した暮らしができるよう約20年かけて川を治める工事をしました。
それが今回の洪水にも活躍したという「信玄堤」です。
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堤防を築いた武田信玄は、決壊しないよう水の勢いを弱めるなどさまざまな工夫を施しました。
①あばれ川の釜無川を氾濫させないしっかりした「堤防を築く」
②堤防が壊れないよう大洪水でも「水の勢いを弱める」工夫
③御勅使川の激流が直撃しないよう「流れを弱め安定させる」
④釜無川、御勅使川が流す多量の「土砂が溜まらないよう」工夫
⑤堤防の仕組が正しく機能するよう「領民にも知らせ協力させる」
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水の向きを変える「石積出し」という方法や、岩に水をぶつけて力を弱める「高岩」という方法で川の氾濫を防いでいたそうです。
当時の技術は今も引き継がれ、信玄堤では川の流れを変えて氾濫を防ぐ木の工作物「聖牛」が作られています。
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戦国時代の技術が現代にも生きており、後世の人の命を守ったということに多くの人が感動したようです。
・武田信玄ありがとう…。何年経っても守られてます。
・当時の人に感謝してもしきれない。昔の人の知恵はすごい。
・洪水対策の大切さが分かる。山梨県民として誇りに思います。
本当に信玄堤のおかげで氾濫しなかったのかは不明ですが、後世の命まで守る災害対策の大切さがよく分かります。
・・・ということで、信玄公の株がまた上がったことは言うまでもありません。

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