桂歌丸口伝圓朝怪談噺
久しぶりに本屋さんに行きました。
最近は、様々な媒体が充実して来ましたので、口演筆記本が少なくなりました。
落語を演る身には、こういう類いの本がとても欲しいものです。
昨年亡くなった桂歌丸師匠の口演、それも圓朝物(真景累ヶ不調)の筆記。
三遊亭圓朝とは、幕末から明治期に活躍した江戸・東京落語界の大名跡。
「芝浜(異説あり)」「牡丹灯籠」「鰍沢」「真景累ヶ淵」など、数多くの名作落語を創作した圓朝は、言文一致の創始者となって、二葉亭四迷等に影響を与える。
現代の日本語の祖とも云われる。
「真景累ヶ淵」は圓朝の代表作であるが、現存する速記本は新聞連載のスタイルで編集された一大長編小説で、現在まで落語家の口伝によって伝承されている落語の内容とは異なる部分が多い。
本書は、晩年に「圓朝怪談」の口演に心血を注いだ桂歌丸師匠の口演を元に、三代目落語三遊派宗家・藤浦敦氏の手によって落語本として構成されている。
圓朝怪談の代表作『真景累ヶ淵』(歌丸口伝版全七席)に加え、こちらも名作怪談の『江島屋怪談』(歌丸口伝版全一席)を収録。
三遊亭圓朝 1839-1900 江戸・東京落語の三遊派の大名跡。
落語中興の祖、落語の神様とも云われる。二葉亭四迷が『浮雲』を書く際に圓朝の落語口演速記を参考にしたとされ、明治の言文一致運動に大きな影響を及ぼした。現代の日本語の祖である。
作品に、『芝浜』等の人情噺から、『死神』『牡丹灯籠』『真景累ヶ淵』などの現代に伝わる怪談を数多く拵えた。
・・・勿論、即座におとな買い。
« 能天気な | トップページ | フェーン現象で40度! »
「書籍・CD・DVD」カテゴリの記事
- 新曲発売日(2020.07.22)
- 上方落語四天王の本(2020.06.15)
- 落語暦(2020.05.23)
- 「緊急事態宣言」の歌(2020.05.19)
- からぬけ落語用語事典(2020.05.15)