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2019年6月12日 (水)

江戸の凸凹

今月の原宿の「太田記念美術館」。
「江戸の凸凹…高低差を歩く」。
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昨今、高低差や坂道、スリバチ地形など、ちょっとユニークな視点での街歩きがテレビや書籍で取り上げられ、静かな人気となっています。
東京は西側に武蔵野台地が、東側に低地が広がり、神田川、目黒川などの川や、大昔の河川の跡に沿っていくつもの谷が広がる地形が特徴であり、高低差を感じながら歩くと楽しい都市といえるでしょう。

江戸時代に描かれた浮世絵の風景画を眺めてみると、広重をはじめとする浮世絵師たちも、しばしば地形の高低差を意識した構図で、江戸の町を描いています。
江戸と現在の東京を比べた時、町並みは大きく異なりますが、高低差や坂道などの地形の特徴は当時からほぼ変わらずに残っています。

本展は、愛宕山や駿河台などの山や台地、神田川など河川の周囲に広がる谷、築地や深川などの水辺に広がる低地、江戸見坂や九段坂などの坂といった、浮世絵に描かれた江戸の凸凹-地形の高低差に焦点を当てる展覧会です。
現代の地形とのつながりも感じながら、江戸の町を散歩する気分で浮世絵を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【江戸の凸 ―山や台地からの眺め】
江戸の町を描いた浮世絵の風景画では、山や台地など、高所からの眺めがしばしば絵の題材となっています。
愛宕山の愛宕神社、湯島天神のように、小高い山の上や、台地の端の眺めの良い場所には神社仏閣も多く、それらは名所として親しまれました。
ここでは他に、人工の山である富士塚や、五百羅漢寺の三匝堂など、人の手によって作られた眺めの良い名所も合わせて紹介いたします。
【江戸の凹 -谷や低地を歩く】
江戸の町の東側は、江戸湾や隅田川などに面して海抜の低い地域が広がり、西側の台地との際や、河川の周囲には谷状の地形が多く見られます。
また江戸時代には海側に向かって埋立てが盛んに行われました。
江戸初期に入江が埋め立てられた日比谷をはじめ、築地なども埋め立てによって拡張された海抜の低い地域です。
ここでは浮世絵に描かれた谷状の地形や、水辺を中心とする低地の風景を紹介いたします。
面白そうな気がします。
今度の日曜日の稽古の後に行ってみようかな。

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