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2019年5月 9日 (木)

特急「ワイドビューふじかわ」

ローカル鉄道の話題。
静岡と甲府の間を走る「特急(ワイドビュー)ふじかわ」。
私は、実際に利用したことはありませんが。
東海道線「静岡」から「富士」で身延線に入り「甲府」まで。
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静岡県内では、富士山や駿河湾などが見えますが、山梨県内は、進行方向左側が富士川、右側は山(崖)。01_d7a8632
面白いのは、身延線内では、名前の元になっている富士川は一度も渡りません。
(富士川に架かる身延線の鉄橋はありません。)
そもそも、富士川という川も、「富士」という名前がついていますが、「富士山」とは関係ありません。
富士山の雪解け水が源流ではなく、上流の釜無川は南アルプス。
途中、八ヶ岳を源流とする川と合流し、甲武信ケ岳を源流とする笛吹川と合流した地点で富士川になっています。
「富士川」という地名も、以前は、下流の静岡県の町の名前でしたが、富士市と合併してなくなった後、今は、上流の山梨県の2町が合併して名乗っています。
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「富士川」は、いま流行の「万葉集」にも出て来ます。
万葉集第三巻 三一九の富士山を称えた長歌(高橋虫麻呂作)「富士川」の名前が。
「富士川と人の渡るも その山(富士山)の水のたぎちぞ」という一節がある。
また、源平時代の「富士川の戦い」でも有名です。
1180年に源頼朝と平維盛が戦った合戦。
「治承・寿永の乱」と呼ばれる一連の戦役のひとつ。
石橋山の戦いで敗れた源頼朝は安房国で再挙し、進軍しながら東国武士がこれに参集して大軍に膨れ上がり鎌倉に入る。
頼朝は駿河国で、都から派遣された平維盛率いる追討軍と戦い勝利し、関東での割拠を確立させた戦いです。
平氏は、水鳥の羽音を敵の大群襲来と誤認して逃走したというエピソードが伝えられています。

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