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2019年5月22日 (水)

隅田川馬石さんの「文七元結」

昨日の「文七元結」は、約55分にも及ぶ熱演でした。
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五街道雲助一門は、非常に個性的なお弟子さんが3人揃っています。
惣領弟子の「桃月庵白酒」さんは、大柄で色白、ちょっと斜に構えたくすぐりが売物の売れっ子。
三番弟子の「蜃気楼龍玉」さんは、ストイックに人情噺や怪談に挑んでいる売れっ子。
個性的な2人に挟まれた馬石さんは、イケメン(落語界では?)のオールラウンダーの売れっ子。
一門の亭号が全て違っているのは、そもそも「五街道雲助」という師匠の名前から、これに拘らずに、かつてあった名跡を掘り起こして襲名しているようです。
みんな、噺家のようで噺家でないような名前も良い。
元を辿れば「金原亭」、さらに遡れば「古今亭」ということになります。
さて、馬石さんも、長講の人情噺を多くやっています。
今までも、「お初徳兵衛浮名桟橋」とか、「名人長二」とか、「お富与三郎」とか・・、数々聴かせていただきました。
そして、「文七元結」。
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自分の持ちネタでもありますから、鑑賞すると言うより、稽古をつけてもらっているという気持ちでした。
同じ古今亭でも、志ん朝師匠のものとも違う、やはり自分の手の内で作り上げるものなのでしょう。
吾妻橋の場面に力を入れて、最後の場面は比較的さらりとした演出だった気がします。
「あぁ、そういう言い方をするのか」
「なるほど、こういう位置関係で、仕草が・・・」
「ここは・・・、私なら」・・などと、独り言を言うように聴きました。
また、どこかで再演してみたいなぁ・・・。

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