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2019年4月 8日 (月)

天上天下唯我独尊

素性の分からないハロウィーンや何かよりも、もっと盛んにやっても罰は当たらないと思うのですが。
今日は「花祭り」。
正式には「灌仏会(かんぶつえ)」。
お釈迦様の誕生を祝う仏教行事です。
クリスマスの仏教版とも言える訳です。
日本では原則として毎年4月8日に行われ、一般的には花祭花祭り花まつりと呼ばれています。
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仏教なら宗派を問わず、共通して祝われます。
古くは西域で行われていたようですが、中国では4世紀の後趙で行われ、唐や宋の時代に広まりました。
日本で最初に花祭りが行われたのは、聖徳太子が活躍していた606年の4月8日とされています。
その後、奈良時代には、大きなお寺に広まり、平安時代には、お寺の年中行事として一般化しました。
江戸時代になると、寺子屋で庶民に広まります。
灌仏会」といわれたのは、840年の4月8日が最初で、「花祭り」は、明治時代に浄土宗から始まったものです。
それ以来、どの宗派でも「花祭り」といわれることが一番多くなりました。
お釈迦様は、約2600年前、インドのカピラ城の主であった浄飯王(じょうぼんのう)、マーヤー(摩耶)夫人の間に生まれました。
マーヤー夫人が出産のために故郷に帰省される途中、4月8日、美しい花が咲き乱れる「ルンビニー園」という花園で生まれられましたので、
お釈迦さまのお誕生日を花祭りといって祝います。
現在の日本の花祭りは何をするのかというと、花で飾った小さなお堂の中の、右手で天を、左手で地を指さした、生まれたばかりのお釈迦様である誕生仏に、甘茶をかけて祝います。
お釈迦様がお生まれになったときに、香水でその身体を洗ったからだとか、天から甘露が降り注いだからだと言われます。
そして、そのときお釈迦様は、四方に7歩ずつ歩いて、「天上天下唯我独尊」と言ったと伝えられます。

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