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2019年2月20日 (水)

歌舞伎の日

今日は「歌舞伎の日」だそうです。
歌舞伎の日
今から約400年前の1607年2月20日に、「ややこ踊り」を基にして「かぶき踊り」を創始した「出雲の阿国」が、江戸城で徳川家康らに「かぶき踊り」を披露したそうです。
これが、「歌舞伎」が誕生した記念すべき日ということです。
その後、歌舞伎は、「江戸歌舞伎」と、大阪の「上方歌舞伎」に分かれて行きました。
・・・落語は、江戸・京都・大坂で、同時発生的に起こりました。
「江戸落語」と「上方落語」も、それぞれ特徴や違いがあります。
さて、「歌舞伎」の江戸と上方の違いは、どんなものなんでしょう。
当時の土地柄によって、文化や風習、言葉などが違いますから、歌舞伎の演目も同様に、それぞれの土地で愛される内容が異なったそうです。
当時の人口の比率でいうと、男性が圧倒的に多かった江戸(関東)では、男性に好まれる演目が重視されました。
これは、今風にいう「ヒーローが活躍」する内容。
強い男が派手に戦うといった勧善懲悪ものが人気で、そうした演目を「荒事」と呼びました。
荒事を代表する役者といえば、「市川團十郎」。
花道に引っ込む際の「飛び六方」が披露される演出や、歌舞伎には欠かせない「隈取り」は、代々の市川團十郎が生みだしたもの。
市川團十郎は、江戸歌舞伎の代表的な存在です。
歌舞伎の日
一方、大坂は商人の街。
物語に登場する主人公は庶民的な町人が多かったため、荒事を得意とした江戸とは異なり、「人間の情愛」が好まれたようです。
「人間の情愛」を主とした演目は、人間の恋模様に加え、生き死にが関わってきますから、どちらかというと「ドロドロ系」。
江戸の「荒事」とは対照的に、上方では「和事」と呼ばれる演目に人気が集まりました。
そんな上方歌舞伎のスターは、上方歌舞伎の創始者の一人でもある「坂田藤十郎」。
派手な動きを得意とする江戸の市川團十郎と対照的に、独白を得意とする写実的な台詞まわし。
歌舞伎の2大勢力であった江戸と上方ですが、様々な産業の中心が関西から東京に移っ たことで勢力図も変わり、役者も東京に移り住む者が増え、上方歌舞伎はだんだんと衰退して行きます。
・・・このあたりも、事情こそ違え、上方落語と通じる部分があるかもしれません。
最近では、十三代「片岡仁左衛門」らが中心となって、「関西で歌舞伎を育てる会」などの存続活動が続けられているそうです。
歌舞伎の日
ところで、歌舞伎というのは、大袈裟で、とにかく派手なイメージ。
あの「隈取り」というのも、何が何だか分かりません。
調べてみると、色によって意味が違うそうです。
紅(赤)色→ 正義や勇気を表し、「善」を意味する役
藍(青)色→ 冷酷かつ強い敵役を表し、「悪」を意味する役
茶色   → 神霊鬼、妖怪など、人間以外の不気味な役

・・・なるほど。

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