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2019年1月 1日 (火)

落語「青菜」

book昨年は、「噺織込み三段なぞかけ」や「ごひやく都々逸」で遊びましたが、今年は新機軸を考えないといけません。
落語「青菜」
今年は、噺そのものを話題にして、色々考えてみようと思います。
落語「青菜」
新年を迎え、落語の演目を1日1題を目標にコメントしてみます。
評論家の瀧口雅仁さんの著者「古典・新作落語事典」を参考にさせていただき、やってみようと。
五十音順に行くと、やはり「青菜」からということになります。
この噺は、夏の噺として、とてもポピュラーです。
私が初めて聴いたのは、落研に入部した直後の発表会で、3年生(当時)の「山椒亭から志」師匠でした。
落語のことをほとんど知らない私は、「鯉のあらい」という料理、江戸時代の真夏日に氷があることが、とても新鮮でもあり、疑問でもありました。
鯉のあらいと言うのは、下ろした鯉を薄切りにし、流水やぬるま湯で身の脂肪分や臭みを洗い流した後、冷水(氷水)に漬けて身を引き締めてから水気を切って提供する手法。
鯉のほか、鱸など鮮度のよい白身の魚が用いられる。
刺身で食するよりも身の脂分とクセが抜けあっさりするのと、刺身よりもやや弾力が出る。
身を洗う時の水の温度加減や時間で、身の風味や食感をやや調節できる。
酢味噌などで食べられる。

私はあまり食したことはありませんが、さっぱりしていたんでしょう。
それから、江戸時代の氷ですが、今想像する以上に珍しい物ではなかったようです。
氷屋さんが大八車で売りに来ていたそうです。
とは言え、今と違って製氷機はありませんから、様々な知恵や方法がなされているようです。
氷職人が江戸時代には多くいて、その知恵を先代から受け継いでいた訳です。
まず、寒い時期(冬)に人工の大きな穴を作り、そこに不純物ゼロの水(富士山の雪解け水)を貯める。
その主な生産地は今の栃木・群馬あたりにあたるようです。
毎日、空から降ってくる雪や雨などを掃除しながら、
貯めた水の中に入ってしまった不純物も完全に取り除く。
それの繰り返しにより、人工穴に入れた水の純度は限りなく1100%になり、見事に透き通った氷の塊が出来上がる。
今度は、その氷をのこぎりである程度の大きさに切っていき、木の箱の中におがくずを敷き詰め、その中に氷を入れおがくずで見えなくなるまで覆う。
その箱を大八車で持って、江戸まで運び、今度はその箱を、そのままの状態で地中深く掘った穴の中に入れる。
地中深く掘った穴及び、おがくずに覆われていることで、冬から春そして夏になっても、さほど地中の温度は変わらず、しかもおがくずにより、保冷性も維持できる。
そして、夏になると箱を取り出し、氷を出し、氷菓(主にカキ氷)用の大きさにして食べる。

・・・ということで、氷の上の鯉のあらいは、そんなに珍しい訳ではなかったんですね。
それでも、暑い中、汗だくでで仕事をしている植木職人入部とっては、この上ないご馳走だったことでしょう。
この噺は、「付け焼き刃は剥げやすい」を地で行くもので、落語によくあるパターンです。
この手の噺では、主人公のキャラクターが前半とっては、後半で全く異なる演出をする場合がありますが、あまり極端にしてはいけないと思います。
その観点から演じると、力量のある人でないと出来ないかもしれません。
でも、おかみさんが押入れから汗だくになって「旦那さま~」と言って出て来るシーンは、最高に面白いと思います。

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