逆転の発想
最近、たびたび話題になる、電車や高速バス車内などでのリクライニングをめぐるやりとり。
後ろの席の人が気になって倒しにくい、前の席の人が思いっきり倒してきて腹が立った、倒す前に声をかけるべきかどうか……などなど、議論になる度にいろいろな意見が上がっているようです。
そんな中で、乗車時にあらかじめ座席がめいっぱい倒された状態になっているバスがあるそうです。
青森から九州まで走っている高速バス。
8年ほど前から実施し、現在は夜行バスだけでなくすべてのバスで実施しているそうです。
きっかけは利用者へのアンケートに記されていた「後ろの人に気を遣って座席を倒せなかった」という内容でした。
会議で議論する中で「足元を広くするために座席数を減らす」「新型車両を導入する」といった意見も出ましたが、「はじめから倒しておけば遠慮せずに済むのでは」というアイデアが出たそうです。
一部路線で実施したところ好評だったため、すべてのバスに広げたそうです。
まれに「倒れていて乗りにくかった」もあるようですが、「これはいい」という声が圧倒的だそうで。私は、リクライニングをいちいち後席の人に断る必要はないと思います。
新幹線の中で、時々「席を倒して良いですか?」「席を倒します」と言われることがありますが、かえって煩わしい。
シートが、そういう仕様になっているんだから構わないでしょう。
後席の人は、ほとんどが納得ずくで座っていると思います。
ただ、荒々しく倒したり、「俺の権利だ」みたいに不遜な態度でやられると、正直なところ不愉快になります。
これもマナーの世界だと思います。
それよりも、携帯電話やパソコンのキーボード、オバタリアンのお喋りの方が辟易とします。