四分椿師匠から
先日の「学士会落語会」の時に、落研OBの先輩の「但馬家四分椿」師匠から、「まぁ、急がないけれども・・、あたしもいつまでも元気でいられる訳ではないから・・。いやいや決して急かしているんじゃないけれども・・・」と。
うわぁ・・、本気ですね。
上方落語に「算段の平兵衛」という噺があります。
やり手がなく滅んでいた噺を、昭和の戦後に三代目桂米朝師匠が先人から断片的に聞き集めて、復刻した大ネタです。
くすぐりが非常に少なく、なおかつ人の死体やエゴに満ちた登場人物を陰惨に感じさせ
ずに描写する必要があり、演者にとっては技量が試される噺。
http://ranshi2.way-nifty.com/blog/2018/04/post-52f8.html
昨年、四分椿師匠から、こんな依頼がありました。
貴兄のstorytellingの力量から、上方の「算段の平兵衛」をやってみたらと。
筋が面白いし、上方弁でなくてもいい。
世界中にこれらしき民話があるらしい。
別に、急がないから、良かったら・・・。
要するに、「この噺を江戸弁に翻案してやってみてくれ」というリクエストです。
私は知らない噺だったのですが、「それじゃあ、音源や資料を集めてみます」と。
そして、この噺の速記のコピーを持って来てくださいました。
・・・あれから、間もなく1年が経過しますが、実は、勿論忘れているのではありませんが、まだ着手出来ずにいたところでした。
米朝師匠以外に、文珍師匠と南光さんの音源がありました。
米朝師匠は、「悪が栄えるという内容なので、後味が悪くならないように演じるのが難しい。平兵衛をどこか憎めない男とか、共感するようなところあるように描かないと落 語として成り立たない」と仰っています。
南光さんは、オチを変えていらっしゃるようです。
今年は、ちょっとやってみましょうか。
上方弁から江戸弁にするのが大変ですが。
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