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2018年8月27日 (月)

風呂家さん助師匠

東大の落研OBの方々は、3派に分けられるそうです。
「学究派」「武闘派」、そして「無頼派」という。
さん助師匠は、「武闘派」のエースと言われているそうです。
要するに、落語を演る(高座に上がる)トップとして、「名人」と称されています。
風呂家さん助師匠
今回は、出演して「文七元結」という大ネタをお演りになるだけでなく、イベント全体の企画や進行などの大役もお勤めになりました。
出演者には、分単位の進行表が手渡され、口演時間も厳しく?指示されました。
Fw: 「納涼寄席」ご出演の御礼
さん助師匠の「文七元結」を聴かせていただくのは2度目。
最初は、東大のホームカミングデー「東大落語会寄席」で。
驚いたのは、この長講を、非常にコンパクトに纏められていることでした。
今回も、マクラを入れて27分で仕上げられていました。
語りについてはもう折り紙つきですから、何も申し上げることはありませんが、非常に驚いて新鮮だったのは、羽織を半纏に仕立てて、小道具として巧みに使われたことです。
左官の長兵衛が博打に負けて半纏一つで帰って来る。
さん助師匠は途中、羽織の紐を解きましたが、すぐには脱ぎませんでした。
そして、おかみさんの着物を無理やり脱がす場面で、半纏を脱ぐ仕草で羽織を脱ぎました。
これは非常に新鮮でした。
「あれっ?紐を解いたのに脱がないの?脱ぐのを忘れたの?タイミングを逸したの?」などと、勝手に勘ぐっていましたから。
懇親会の時のご長老の講評でも、客席で涙する女性も大勢いた、ということでした。
図らずも、わが落研御三家の「喰亭寝蔵」「談亭志ん志」両師匠と、同じぐらいの年次の方で、とても勉強になりました。

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