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2018年7月29日 (日)

百梅さん「紙入れ」

百梅さん、この噺をあるレベルまで持って行くことが出来た気がします。
百梅さん「紙入れ」
稽古を繰り返して、何度も高座にかけて、何か多くの掴む"もの"があったと思います。
11席あるはずの持ちネタの中で、現在の「百梅ベスト」にして良いと思います。
楽屋で2人だけになった時に、真面目な顔で「流三さんに、相談があるんですが」と言われたので、思わず「百梅さん、主ある女はダメだよ」と言いました。
「実は、次はどんな噺をしようかと・・?」・・・なぁんだ。
いやいや、間男よりもずっと大切なテーマですよ。
こういう話をしてもらえるのは、本当に嬉しいものです。
とにかく、彼は、様々考えて噺に取り組んでいます。
その様々な葛藤から、「茗荷宿」と「野ざらし」に絞り込み、そこで悩んでいるようでした。
私は、個人的には「野ざらし」を薦めると答えました。
「茗荷宿」は、今までの噺の延長のようだし、あまり馴染みのない噺ですから。
百梅さんは、「野ざらし」ぐらいの登場人物の多い噺が出来る。
そういう噺にチャレンジする資格、技量は十分だと思います。
ただし、最近は、この手の、自分の世界に入り込んでドタバタするような噺は敬遠される傾向にあると聞いているから、彼の高座と成長を楽しみに、いつも深川三流亭に聴きに来てくださる、多くの若い「百梅フリーク」のことも考えたほうが良いと。
さぁ、持ちネタも"つ離れ"したから、前座噺ばかりでなく、新しい「百梅ワールド」の工夫もしようよと。
それから、百梅さんの持ちネタの一つの「火焔太鼓」を、上達した今の技量で再演してみたらとも。

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