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2018年7月18日 (水)

妥当な判断と懲りない愚行

妥当な判断をした学校と、全く懲りないバカな小学校の明暗。
昨日、小学校の校外学習に参加した1年生の男子児童が熱中症で死亡したことを受けて、猛暑日となった栃木県佐野市の小学校では、予定していた校外学習を中止しました。
この小学校では、広場や森がある市内の児童施設で、1年生およそ120人が参加して虫取りや縄跳びなどの校外学習を行う予定だったそうです。
雨が酷かったら、運動会は当然中止になります。
人の命に関わるほどの気温なら、校外活動を中止するのも当然でしょう。
この判断は、凄く妥当なものだったと評価出来ると思います。
一方、宮城県名取市の小学校の校庭で活動をしていた児童38人が熱中症の疑いで病院に運ばれました。
幸い、全員命に別状はないということです。
この小学校の校庭では、午前9時頃から全校児童と教職員が集まり、名取市の市政60周年の記念としてヘリコプターから撮影するため、人文字をつくっていたということです。
学校では、児童に帽子を被らせたり水分補給を呼び掛けたりといった対策をしていたと説明していますが、警察が当時の状況を確認しています。
これは、学校単体だけでなく、市も、教育委員会も全て、大バカな対応だと思います。
名取市だから、関東地方に比べたら、気温はいくらか低かったかもしれませんが、たまたま体調の悪い児童が熱中症になったのではなく、38人もが集団でなっているのですから、あまりにも判断が稚拙で甘過ぎると思います。
要するに、市として大事な?イベントだから、まずはそれが優先されたんでしょう。
ヘリコプターもキャンセルしなくてはいけないし。
児童たちにとっては、市政60周年なんて、興味もなければ、利益実感もなければ、関わりもほとんどないはずです。
運動会だとか、遠足だとか、校外活動なら、まだ利益実感はあるでしょうが。
それに、参加拒否も事実上出来なかったことでしょう。
みんな、大人たちの都合や見栄やメンツで、児童たちが酷い目に遭わされたんです。
どこが「児童ファースト」なんでしょうか?
これは、少なくとも業務上過失傷害か、場合によれば、未必の故意の殺人未遂だと思います。
この学校では、子どもたちの安全を守るという"実"を取らずに、周年記念という"名"を取りました。
あぁ、仕方がないか、市名が「名取市」ですから。
父兄の皆さんは、本当に強く抗議するべきだと思います。
昨日の事例がありながら、大切な子どもたちの命を危険に晒したんですから。
今の日本、官庁も、議会も、大学も、みんなおバカですが、やはり小中学校とて例外ではなかった。

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