末廣亭の5月余一会
今月の新宿末廣亭の余一会で、5代目円楽一門会による特別興行「先代円楽十八番特集」(昼の部)が行われるそうです。
マスコミ報道は、以下のとおりです。
現在、寄席の定席(通常興行)に出演できるのは落語協会、落語芸術協会に所属している落語家に限られており、1978年の落語協会分裂騒動以後、協会を離れて行動している5代目円楽一門会は、原則、定席には出演できない。
今回は特別興行の余一会であることから、実現した。
席亭から依頼を受けた三遊亭円楽が番組作りを託したのは、先代・円楽の最後の弟子・三遊亭王楽だった。
王楽は「会館でやることは簡単だけど、寄席でやることに意義がある。お客さんに何が喜ばれるかを考えました」と一門で師匠の十八番を演じる番組作りを行った。
トリでは名前を受け継いだ当代・円楽が「浜野矩随」を演じるほか、仲入り前には王楽が、くいつきでは先代の孫弟子で新進気鋭の真打ち・三遊亭萬橘が出演する。
王楽は「諸先輩方のおかげで深い位置で上がらせてもらいます。若い世代が台頭してきているところをみせたい」と意気込んでいる。
王楽にプロデュースを託した円楽も「落語家はプレーヤーだけではだめ、プレイングマネジャーにならないと…」と理由を説明。
自身も天神博多落語まつりをプロデュースをするなど活躍しているが、それも先代・円楽の教え。次世代の育成を見据えた配慮でもある。
昨年、円楽が落語芸術協会の客員になったことで定席への出演が可能となり、他の5代目円楽一門の落語家も定席へのゲスト出演が増えた。
王楽は「芸協さんの中にお邪魔させていただくという気持ちを忘れずに務めています。寄席は緊張感があるのでスキルが上がります」と効果を口にした。
先代の円楽は「六人の会」プロデュースの2005年5月の余一会「明日の寄席」で27年ぶりに末広亭の高座に上がった。
その時に袖で師匠の高座を聞いた王楽は「感慨深いですね。この場所でやることは師匠孝行になると思います。『ちゃんとやれよ』という声が聞こえてきそうです。怒られないようにしないと…」と寄席のお客さんに一門の魅力を知ってもらおうと必死だ。
【五代目円楽一門会 先代円楽十八番特集】
★三遊亭好太郎 「町内の若い衆」
★三遊亭道楽 「弥次郎」
★三遊亭円橘 「悋気の火の玉」
★三遊亭好楽 「野ざらし」
★三遊亭王楽 「佃祭」
―仲入り―
★三遊亭萬橘 「短命」
★ナイツ 「漫才」
★三遊亭円楽 「浜野矩随」
・・・落語の本流(だった)三遊亭が、元々いた協会とは違う協会の力を借りて、一日だけの寄席興行・・というのは、まことに寂しい限りです。
それでも、寄席の高座に出られるというのは、寄席経験のない噺家さんたちにとっては、物凄く貴重な経験になることでしょう。
円楽師匠は「浜野矩随」をやるんですね。
先日の「笑点」でも宣伝していましたが。
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