火事息子の稽古1
大阪出張に、「火事息子」の高座本を持って行くのを忘れたので、通しの稽古を諦めました。
仕方がないので、ホテルの部屋に常備されているタブレットで落語を聴きました。
しかも「火事息子」ばかり。
三遊亭圓生、桂三木助、立川談志、林家正蔵(彦六)、金原亭馬生、古今亭志ん朝、三遊亭金馬・・・・。
どの師匠のも、それぞれ味がありますが、ストーリーや設定もかなり違います。
三木助師匠は、まず臥煙になった若旦那が、母親の夢を見る場面から入ります。
これは、談志師匠が踏襲しているようです。
私は、自然と圓生師匠のパターンになる訳ですが、圓窓師匠の高座本では、さらに後半を人情噺に仕立てています。
父親と母親の子を思う気持ち、それぞれの思いの違いを描いています。
江戸時代の消防組織のことやら、中でも、「定火消」「町火消」のことやら、おさらいをしてみました。
江戸時代の消防組織は、厳密にに言えば「大名火消」「定火消」「町火消」の3組織。
「大名火消」は語りませんでしたが、これも入れてみようか。
「定火消」の「臥煙」のことも、本当はもう少し語りたい。
臥煙は、全員一本の材木を枕にして寝ていて、火事が起こると、材木の端を叩くと、直ぐに目が覚める。
まさに「叩き起こす」という・・。
臥煙は、褌に晒を巻いた上から、薄い半纏を着るだけで、火の中に飛び込んで行った。
臥煙になった時に、もう捨てた命・・・。
全身、倶梨伽羅悶々の彫り物。
一方の「町火消」は、いろは48組。
「ひ」「ら」「へ」「ん」の字は使われず、代わりに「百」「千」「万」「本」を冠して48組。
町火消は、街のヒーローで、女性にもてたようです。
・・・これぐらいは説明したいなぁ。
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