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2018年4月 4日 (水)

二葉亭四迷

今日は、明治時代の文豪「二葉亭四迷」の誕生日だそうです。
二葉亭四迷
特別、この文豪に縁やゆかりがある訳ではありませんが、二葉亭四迷と言えば、「言文一致運動」ということになります。
「言文一致」とは、日常に用いられる話し言葉に近い口語体を用いて文章を書くこと、もしくはその結果、口語体で書かれた文章のことを指す。
ただし、話した通りそのままに文章として書くという意味ではない。

日本語の古典的な文体である文語は主に平安時代までに完成したが、中世以降、次第に話し言葉との乖離が大きくなっていった。
明治時代に、文学者の中から改革(言文一致)運動が起こった。
言文一致小説の嚆矢は、坪内逍遥に刺激を受けた二葉亭四迷の『浮雲』などである。

二葉亭四迷
初の言文一致体小説『浮雲』は第一編が明治20(1887)年6月、第二編が明治21年2月に出版、第三編は雑誌上で明治22年7、8月に発表された。
二葉亭は第一編執筆時23歳。
文学の師で、生涯
の友でもあった5歳上の「坪内逍遥」から、「(当時、速記本『怪談牡丹燈籠』で人気だった)三遊亭圓朝の落語通りに書いてみたらどうか」などと助言され、翻訳物などで試作を重ねた末の果実だった。
・・・そうなんです。
日本文学史上に残る言文一致運動の果実は、三遊亭圓朝の落語口演筆記を参考にしたものだった訳です。
二葉亭四迷
三遊本流、近代落語の祖でもある三遊亭圓朝は、文学史上にも大きく影響を与えたということです。
ところで、「二葉亭四迷」という、噺家みたいな筆名の由来も面白いものです。
本名は、長谷川 辰之助。
筆名の由来は、処女作『浮雲』に対する卑下、特に坪内逍遥の名を借りて出版したことに対して、自身を「くたばって仕舞(め)え」と罵ったことによる。
文学に理解のなかった父に言われたというのは俗説である(『予が半生の懺悔』)。
長谷川 二葉亭(はせがわ ふたばてい)とも呼ばれる。

・・・洒落と言うか、ダジャレで言った名前なんですね。
それに、「浮雲」は、あまりにも無名だったので、最初は坪内逍遥の名前で出版したそうで、ゴーストライターだったんですね。

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