刑務所脱走犯頑張れ!?
昨日の「紀伊國屋寄席」で、春風亭一之輔さんがマクラで「脱走した人には頑張って欲しい。捕まらないで」なんて言うブラックジョークで会場を沸かせていました。
今日で10日目だそうです。
愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から脱走した受刑者はいまだに逃走中。
潜伏しているのは、瀬戸内海に浮かぶ広島県尾道市の向島とみられている。
人口2万2000人のきれいな海に囲まれたのどかな島。
連日、広島、愛媛両県警による捜索が続けられているが、一向に姿を見せない。
盗んだ車の鍵にメモ「お借ります。傷はつけません」・・・、完全に舐められていますね。
そして、捜索を難しくさせているのは、1000軒を超える空き家。
屋内に入るには所有者や管理者の許可が必要。
許可を得てある1軒の中を見せてもらうと、ベッドや蒲団、衣類も残されている。
・・・私の実家もそうですね。
電気もガスも、一通りの家電も寝具も揃っていますから、快適に隠れられますよ。
しかし、さはさりとて、一人の脱走犯に、何日も何千人もが翻弄されている状態は、他の悪人には、とても有効な?情報です。
そもそも、施設の警備体制や危機管理が甘過ぎるし、非常訓練やシミュレーションが出来ていなかったのがバレバレです。
落語的に言えば、戸が開いていたから、そこから外に出て、留守の家にお金や夜具があるから失敬した訳ですよ。
ほんの貧の出来心で、どこかの官僚の確信犯とは全く違います。
ちゃんと断って盗んでいるし、メモに改竄なく本当のことを書いてあるし、自分でやったと認めていますから、官僚よりもずっと立派な気がする。
一之輔さんの「頑張って」という意味の深さが面白い。
噺家は世上のアラで飯を食う訳です。
優秀な日本の警察の股間ではなくて、沽券にかかわりますよ。
大丈夫ですか?
どこかの国の窃盗団が、大挙してやって来るかもしれませんよ。
捕まらないから。