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2018年3月27日 (火)

子別れ(子は鎹)

、「永久さんは、学生時代から落研でやっていたから・・・・(別格だ、上手い)」などと言われることがあります。
先日の「千早亭落語会」の時も、扇子っ子連のメンバーの方から言われました。
確かに、大学の4年間は落語研究会(当時は落語研究部と言っていませんでした)に在籍しました。
しかし、落語に直接触れていたのは、このたった4年間だけです。
従って、個人差はあるでしょうが、一般的に、落研部員が4年間でやれる(人前で演った)噺は、10~15程度ではないかと思います。
子別れ
私は社会に出てから10年前まで、落語とは完全に離れました。
だから、落語のキャリア何十年・・なんて、とんでもない。
スタート時のアドバンテージは4年だけです。
師匠が指南される多くの連は、新しい一部の連を除いて、スタートして4年以上経過しているところが多くなりました。
ということは、落語のキャリアは大学生と同じになるんです。
仕事だとか、年齢的な部分もあるかもしれませんが、学生とて一部を除けば「落語漬け」になっているのではなく、趣味としてやっている程度です。
ということは、同レベルに上達していて全く不思議ではない。
ところが、正直なところ、数をこなして慣れて来た人は大勢いますが、上達している人はあまり(ほとんど)いない気がします。
そのレベルの自覚もなく、大ネタを臆面もなくやる人も多い・・。
最初から、話が脱線してしまいましたが、次の噺に「子別れ」を考えています。
落研時代から、ずっと憧れ、いつかはと思っていた噺です。
初めて聴いたのは、落研に入部して最初の発表会。
当時4年生だった「喰亭寝蔵」師匠が、トリで演った時でした。
「いつかは上手くなって、寝蔵師匠に負けないような噺にしたい」と思い続けました。
が、現役時代(在籍中)は、なかなか勇気と自信がなくて、とうとうチャレンジすることが出来ませんでした。
その後一度、今から10年余り前、麻雀亭駄楽師匠との二人会でやろうと思った矢先に、駄楽師匠が急逝されてしまい、文字通り"お蔵入り"なってしまいました。
・・・師匠にご指導をいただいてから10年が過ぎました。
そろそろ、開かずの扉を開けても許されるだろう・・・ということで。
先日の稽古で、師匠にも経緯を話して、始めました。
自信があってのことではありませんが、あの時の寝蔵師匠に近づき、天国の駄楽師匠に報告が出来ればと思います。

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