アクシデント
「試し酒」は、扇子を大盃に見立てて、5升の酒を飲む仕草が、ある意味浮世離れしているものの売り物になっている、新作落語の名作です。
私の出番は、中入り前。
私の前の千公さんの熱演を、袖で聴いていた時でした。
何気なく扇子を広げると、何と、扇子の要の留め具が壊れてしまい、バラバラになりそうになってしまいました。
これでは、扇子を広げたら、本当にバラバラになります。
「試し酒」は、扇子がないと話(噺)になりません。
慌てて楽屋に戻って、ちょうど高座を終えて着替えていた新参さんの扇子をお借りして高座に上がりました。
もし、あの時に、扇子を広げずに、高座に座ってから扇子を開いていたら・・・。
ドドーッと冷や汗が出ました。
新参さんには、「要の所を舐めたりくわえたりしますよ」と断って、思う存分舐め回しましたが。
もう10年以上ずっと、本番用で使っていましたから、高座の数なら、100回ではすまないでしょう。
よく働いてくれましたから、扇子に感謝したいと思います。
« 打ち上げ | トップページ | ごひやく都々逸(2/4) »
「落語っ子連」カテゴリの記事
- 深川三流亭 in ティアラこうとう(2020.09.07)
- 深川三流亭 in ティアラこうとう(2020.07.16)
- 落語っ子連稽古会(2020.06.28)
- 深川三流亭のチラシ(案)(2020.06.25)
- 落語っ子連稽古会(2020.06.14)