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2018年2月 9日 (金)

ノブレスオブリージュ

この言葉は、一面では貴族社会(階級社会)を語る言葉ではありますが、私は、品格を求める言葉だと理解しています。
「身分(社会的地位)の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務がある」ということ。
欧米社会における基本的な道徳観で、もとはフランスの諺で「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞いをしなければならぬ」の意。

例えば、政治家でも、学者でも、アスリートでも、努力して得た地位は評価した上で、やはりそれに相応しい言動が求められるということだと思います。
だから、横綱は、ただ強ければ良い、勝てば良いのではなくて、求められる強さや勝ち方は、その他の力士とは違うということです。
陸上競技の男子20キロ競歩の世界記録保持者が、日本陸上競技連盟支給の強化費について 不適切な申請を行っていて、6ヶ月間の選手資格停止処分を受けたそうです。
この選手は、メダルや入賞が期待される選手を支援する「強化競技者」の指定を受け、年間1000万円の受給資格を得ていて、千葉市内の選手寮から都内の治療院へ150回通ったとして交通費を申請したが、実際には治療院に近い都内の親族の家から通院。
さらに、治療を受けていなかった8回分の治療費も申請していた。
どこかの代議士や県議みたいなさもしいことをやったんですね。
不遜なアスリートはよく「国民に勇気を与えたい」などと嘯く人もいたり、人間だからパーフェクトではないにしても、やはり求められているものは、フェアと謙虚さだと思います。
先日の、ライバルの飲み物に禁止薬物を混入させた事件といい、一層、「フェア(ルール遵守)+品格」が求められると思います。
マイナーだった種目だったのを、ある意味で自分がメジャーにしつつあったのに、こんなことをしていたら元の木阿弥どころではなくなってしまいます。
まぁ、世界には、国ぐるみでズルしているところもありますが。

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