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2018年1月 6日 (土)

流三「火事息子」

本当に精神衛生上よろしくない。
流三「火事息子」
最近の傾向として、全てが稽古不足からなのですが、高座本からいつまでも離れられない。
本番直前になっても、高座本を離れて通しでやれない・・・・。
私なりの噺作りの手法やプロセスが変わった部分もあります。
この噺は、とにかく長講で、30分程度に納めるには、師匠の高座本を3分の1ぐらいカットしないと・・・。
音源にある、圓生師匠、三木助師匠、金馬師匠、談志師匠、志ん朝師匠を聴き比べたのも、本番の直前でした。
圓窓師匠の高座本も、発売されているCDも、他の師匠のとは違って、後半が極端に重い。
・・・ということは、人情噺色が強く出る。
これは、私にとっても望むところ。
稽古のやり方を、前後半で分けました。
前半を、おかみさんを呼ぶところまでにしました。
ここでは、ほぼ今まで通り、高座本にある程度沿って行います。
仕草や会話が多くあり、師匠からも何ヶ所がアドバイスをいただきました。
さて、後半です。
ここは、ずっと覚えず、高座本をさらうこともしないことにして、おかみさんの台詞は、高座に上ってからの息でやろうという・・・。
勿論、流れとキーワードだけは直前に押さえておこうと・・。
と、好事でもありませんが、魔は多し、何と本番2日前に風邪を引いてしまい、こり無謀な暗雲が立ち込めました。
・・・で迎えた本番。
舞台の袖で出を待っている時、師匠から「流三さん、時間を気にすることないから、しっかり」と言われました。
師匠の神の声に「はい、ありがとうございます」と言って出て行きました。
それがこれです。

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