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2017年12月 2日 (土)

新元号

天皇陛下の退位と皇太子殿下の天皇即位が決まり、一世一元のルールに則って、「平成」から新しい元号になります。
西暦とのダブル表示になることの賛否はあるようですが、個人的には、今後もずっと残して欲しいと思います。
「20世紀半ば(後半)から21世紀前半に生きた」というより「昭和・平成・○○・・に生きた」の方が。
ところで、「昭和」だ「平成」だと言いますが、その由来や出典や意味は知らないものです。
やはり、知っておいた方がいいでしょう。
「平成」の名前の由来は、「史記」五帝本紀の「内平外成(内平かに外成る)」、「書経」大禹謨の「地平天成(地平かに天成る)」からで、「国の内外、天地とも平和が達成される」という意味だそうです。
ついでに、「昭和」の由来は、四書五経の一つ書経尭典の「百姓昭明、協和萬邦」により、漢学者・吉田増蔵が考案したもので、国民の平和および世界各国の共存繁栄を願う意味だそうです。
さらについでに、「大正」の由来は、「易経」彖伝・臨卦の「大亨以正、天之道也」(大いに亨(とほ)りて以て正しきは、天の道なり)から。
「大正」は過去に4回候補に上がり、5回目でやっと採用されたそうです。
最後に「明治」は、やはり「易経」の「聖人南面而聴天下、嚮明而治」より。
「聖人南面して天下を聴き、明に嚮(むか)ひて治む」というこの言葉は、過去の改元の際に江戸時代だけで8回、計10回候補になったそうで、通算11度目にして採用されたそうです。

何だか、毎年ノーベル賞の有力候補になっている、某日本人作家のようです。
・・・しかし、日本の大切な元号の根拠は、ほとんど中国の書物からなんですね。
「五経」とか「書経」とか「易経」なんて。
「五経」というのは、中国の秦漢(しんかん)期の儒家が尊奉した「易・書・詩・礼・春秋」の5種の経典。
要するに、儒教において尊重される五つの経書のことです。
「経」は、政治と倫理の基本原理を提供する人類生活の永遠の規範の意。
「楽」を加えて六芸(りくげい)(六経(りくけい))とも称する。
漢の武帝が学官に五経博士をたてて以来、国教としての根本聖典となり、すべて儒教の開祖「孔子」の編定ないし述作とされた。

「孔子」と言えば「厩火事」、「唐土(モロコシ)」ですよ。
それは良いとして、新しい元号は、儒教から離れて、日本の様々な文献などから選んで欲しい気もします。
落語協会の黒門亭の高座の後ろに懸る額には「今川焼き」と書かれています。
新元号をここから取って「今餡」とか・・・。
不謹慎!

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