海老一染之助師匠の訃報
太神楽の曲芸師、海老一染之助師匠が亡くなったそうです。
享年83歳。
「海老一染之助・染太郎」のご両人、寄席でも、テレビでも、本当に楽しませていただきました。
実の兄弟による伝統演芸「太神楽師」コンビ。
「お染ブラザーズ」の愛称で「おめでとうございま〜す」と言いながら、和傘の上で毬を回す芸が有名。
兄の染太郎さんは2002年に死去し、弟の染之助さんがピンで活動してきた。
1945年、二代目海老一海老蔵に入門
46年、海老一勝太郎・小福の名で初舞台
49年、海老一染之助・染太郎に改名
とにかく、全く似ていないので兄弟とは思えず、出っ歯の染太郎師匠はお喋り専門。
「いつもより余計に回してますぅ」とか、景気をつけて、客席からの拍手を誘い、染之助師匠が、気迫のこもった芸をやって、楽しいコンビでした。
太神楽への貢献度は、極めて高いと思います。
寄席芸というのは、究極のマンネリ芸とも言われます。
毎日毎日、ほとんど同じネタをやっています。
でも、「あぁ、今日もやっている」という安心感みたいなものは、水戸黄門や遠山の金さんにも通じるものがあると思います。
とにかく、染之助師匠の汗だくの盛り上げは、あぁこれぞ芸人さんだと思いました。
また一人、昭和の寄席芸人が鬼籍に入りました。
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