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2017年9月11日 (月)

他の連の落語会を聴いて

ここ最近になって、師匠からご指南いただいている三流亭と千早亭以外の6つの連の発表会を聴かせていただきました。
それぞれ歴史も規模も違い、それぞれの特色や個性が出て、大変楽しませていただきました 。
そして、どの連でも共通していたのは、女性の力強さでした。
師匠の女性に優しいご指導もあって、女性の幅の利かせよう・・じゃなくて活躍ぶりには圧倒されます。
複数の連に所属して、高座名を複数持っている方も何人もいらっしゃいます。
皆さんが、様々な面で、あまり考えずに非常に気楽に取り組んでいる感じがします。
ご自身が楽しもうということでしょうから、それは大事なことで、外野がとやかく言えることではありませんが。
のべ50名以上の噺を聴かせていただいて、私にとって大変勉強になったことは間違いありませんが、逆にちょっと気になるところもいくつか散見されました。
ダメ出しを言うのではなく、参考にしたいということです。

一言で言うと、どこの連も、稽古不足の方がやや多い気がします。
稽古不足というのは、決して量的なことを言うのではなくて、中身のある、効果のある稽古が、あまり出来ていない気がします。
高座本を読む、実際に語るだけではなく、時代考証や様々な薀蓄を知るのも稽古だと思うのです。
ところが、残念ながら、高座本を"暗記"した段階で安心して手を緩めてしまっているという感じ。
元々演読になっていなかったり、活字を暗記して覚えたつもりになっているので、上下や表情や仕草が追いつかない・・・・。
それに、言い間違えたり、ちょっと詰まった時などの対応も・・・。
やはり、表面的に噺を捉えるのではなく、直接噺には出て来ない背景やシチュエーション、人物、場所などの設定がしっかり出来ていないからだと思います。
語り(読み)稽古は限られた時間しかありませんから、そこは演者が研究したり工夫したりしないといけないでしょう。
心して取り組んで行きたいものだと痛感しました。
噺には出て来ない部分を調べたり、距離感を実感したり、舞台設定を工夫したり・・・、それが一番楽しいのに・・・。

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