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2017年9月 1日 (金)

女川原発再稼働の是非

東日本大震災から6年半が経とうとしています。
その中で、東北電力の女川原発の再稼働の是非が議論されているようです。
安全を取るか、エネルギーの確保をするのか・・、それぞれ言い分はあると思います。
女川原発再稼働の是非
実は私は、女川原発にある感慨を覚えます。
学生の頃、女川という町は、静かな漁業の町でした。
そこに東北電力が原発を建設する計画を発表したことから、その是非が大議論になっていました。
賛否両論激しく渦巻く中で、後年、結果的には女川原発が建設され稼動した訳ですが・・。
ある時、アルバイトで出入りしていた地元の民放のお手伝いで、女川町に行きました。
その日は原発建設に伴い、発電施設の冷却に多くの海水が使用されるため、一定の範囲の海域での漁業が出来なくなります。
そのため、女川町の漁業協同組合が「漁業権」を放棄する必要があったようです。
漁業権を放棄するか否かの決定をする漁業組合の総会が開催されることになっていたので、その取材に。
当時の私は、よく分かっていなかったので、騒然とする町を見て、ただ驚くばかりでした。
カメラマンについて会場に入ろうとすると、手拭いを被ったおばあさんが、大きな声で「おめえら、帰れ!」と叫びながら、手には大きな石を持って追いかけて来ました。
原発建設に反対する地元の人だったと思います。
あの時、自分が何て場違いな所にいるのだろう・・と戸惑いました。
あのおばあちゃんの声が忘れられません。
・・あれから何十年、そんなことがあったことなど知らないように、原発は建設され、あの震災までずっと稼働を続けていました。
震災で福島の原発の事故を知った時、女川の原発のことを真っ先に思い出しました。
その原発を再び稼働させるべきか否か・・。

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