怪談牡丹燈籠のオチ
これは、続き物の怪談ですから、なかなかオチはありません。
師匠の高座本「牡丹燈籠・下駄の音」でも、さすがの師匠も、「怪談牡丹燈籠から、下駄の音の一席です」になっています。
私は、何とか別の言い方が出来ないかと、色々考えました。
その結果、最後の場面で、伴蔵の耳に駒下駄の音が響き、やがて消えて行くと言う地口の部分を、"から~ん、ころ~ん"の音と、伴蔵の表情で演じ、下駄の音が消えたところで少し余韻の間を入れて、そのままお辞儀をすることにしてみました。
これは、一応成功しているようですが、「おひろめ寄席」の時は、伴蔵が怯える仕草を大きくしたので、お辞儀をしても、客席は終わったと伝わりづらかったようです。
ここは再考の余地がありそうです。
そもそも、こんなパターンのオチにしたのは、「笠と赤い風車」のオチを参考にしたからです
「常吉の背中の笠の赤い風車が、ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる~」でした。
この噺は、平岩弓枝さんが林家正蔵(彦六)師匠のために書き下ろした噺であることから、"文芸物" と言われています。
牡丹燈籠も、三遊亭圓朝が著した小説ともに言えますから、こんなオチもありかと思いました。
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