三方一両損のオチ
三方一両損では、大岡裁きが終わった後、越前守の配慮で、お白州に膳が運ばれ、吉五郎と金太郎ががっついて食べる。
「両名とも、いかに空腹じゃとて、あまり多くを食すなよ」
「多かぁ(大岡)喰わねぇ」
「たった一膳(越前)」
・・・典型的な地口オチですが、それよりも、お白州で食事を出す訳がない。
最高裁判所の法廷で!原告と被告が並んで食事はしないでしょう。
オチに持って行くためのやや強引なストーリーです。
師匠から、「自分でオチを考えてごらんよ」と。
「両名の正直ぶり、まことにあっぱれ。これからも正直を続けて善を積み上げろよ」
「お奉行さま、俺たちゃ江戸っ子でね。照れ臭ぇこたぁねぇ、多くは(大岡)出来ねぇよ。なぁ」
「そうとも、1日一善(越前)だ」。
地口オチのパターンは変えず、ですからお膳が出て来るシーンはカットしています。
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