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2017年7月 2日 (日)

サボる

eyeglass落語にも「時代考証」が必要な場合があります。
サボる
以前、三遊亭鳳楽師匠の「ねずみ穴」を聴いた時に、「火事の焼け跡に"バラック"を建て・・・」と語っていたのを思い出します。
聴いた瞬間に違和感を感じました。
「バラック(英: barracks)」は、本来は駐屯兵のための細長い宿舎のこと。
転じて、空地や災害後の焼け跡などに建設される仮設の建築物のことです。
日本では、関東大震災等の天災や東京大空襲等の絨毯爆撃を受けた後、トタンや有り合わせの木材、破壊されなかった建築物を組み合わせ、雨露をしのぐ程度のバラックが大量に建てられました。
これらは震災・戦災後という非常事態に対し、応急的に発生したバラック建てでした。
「ねずみ穴」は、少なくとも、関東大震災よりもずっと前が舞台だと思いますから、外来語としてもなかったことでしょう。
「手酌の会」の紅巣亭宙心さんの高座は、場馴れもしていて、さすが"素人プロ"でした。
ただ・・・、「青菜」の冒頭で、植木屋の台詞で「仕事をサボった」と言いました。
「サボる」って、物凄くポピュラーなので、古くからの日本語だと思われがちですが・・・。
「サボる」は、フランス語の「sabotage(サボタージュ)」を略した「サボ」の動詞化です。
植木屋さんは、「コマンタレブー」とは言わないと思います。
難しいのは、くすぐりでは、例えば現代語や外来語を入れるのもありかもしれません。
例えば、昨日の窓口さんの「八五郎出世」でも、殿様から「八五郎、その方笹は食べるか?」と尋ねられ、「・・・上野のパンダじゃないんですから」という場合です。
これは、ストーリーに関係のない台詞でもありますから、最初から承知の上の"遊び"なので、くすぐりとして許されると思いますが、登場人物の台詞で「サボる」は使わない方が良いのではと思いました。
これも以前、古今亭志ん輔師匠がかなり戒めていました。
後は、新作落語の台詞以外では「ボク」とは言わないとか。
志ん朝師匠が、一度だけ高座で「ボク」と言ってしまったのは有名な話です。
それから、江戸時代のことを会話で進めるのが落語ですから、侍以外はあまり漢語は使わない方が良いのかもしれません。
音読みでなく訓読みで。
話は変わりますが、今各地で、素人の落語会が盛んに開かれているそうです。
毎月、それも1回のみならず、2回3回もという会もあるそうです。
物凄いパワーだと思います。
また、その素人グループ間で交流出演して、落語会がマンネリ化をしないように、集客を減らさないようにしているということですから、「それってプロじゃないですか」と思ってしまいます。
今日の光樹井さんのように、師匠が指南されているグループのメンバーにも出演オファーが絶えずあるようです。
・・・しかし、我が落語っ子連に声がかからないのは、不徳のいたすところなのでしょうか?
あまりにも無名なんでしょうか?
レベルが低いからなのでしょうか(そんなはずはないと思いますが)?
ただし、何でも良いというのではなく、フィロソフィーが共有できないといけないと思います。

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