「子ほめ」のオチ
落語っ子連で、新参さんが師匠の高座本で「子ほめ」にチャレンジ開始しました。
師匠のオリジナルなオチの意味がわかなかった・・・。
「子ほめ」のオチはいくつかあるようです。
「ときに竹さん、このお子さんはおいくつで?」
「生まれたばかり、一つだ」
「一つとはお若い」
「一つで若けりゃ、一体、いくつに見える?」
「どう見ても、タダだ」。
あるいは「半分です」というのもあります。
しかし、師匠のこだわりは、今の満年令の数え方だと、ピンとこないオチになる。
オチまで演らずに途中のクスグリで下りることもあるが、これでは落語ではない。
そこで、以下のような格調高いオチにしています。
赤ん坊の枕元に祝いの句を書いた短冊があって、「竹の子は 生まれながらに重ね着て」とある。
八っつぁんは「これに下の句を」と言って付ける。
「育つにつれて 裸にぞなる」・・・。
これが、新参さんが分からなかったと言うオチです。
筍は、着物を重ねて着ているようですが、真っ直ぐ成長するに従って、着物(皮)を脱いで立派な竹になります。
私は、師匠の高座本ではなく、学生時代のでやっていたので、最初は「どう見てもタダみてえだ」でした。
師匠からの指摘があったので、オリジナルを考えました。
「生まれて7日目とはお若く見える」
「おいおい、それじゃ一体幾つに見えるんだよ?」
「どう見ても"三日坊主"でしょう」
7日から3日と4日若く言うことにしました。
男の子が生まれたのは、既に仕込んでありますから、"坊主"でも問題ありません。
師匠からは合格点がいただけたので、これでやっています。
こんなパターンで、師匠から言われて、オリジナルなオチにした噺はかなりありますよ。
この「子ほめ」のほか「三方一両損」「牡丹燈籠」「浜野矩随」「揺れるとき」「文七元結」「佃祭」あたりです。
「三方一両損」のオチは、師匠の著作本の中で紹介していただきました。
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