地方銀行の経営統合
超低金利時代、地方の過疎化等により、地方銀行の経営も厳しいものがあるようです。
そんな中、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)と十八銀行(長崎市)が、10月に予定していた経営統合を無期限に延期する方針を固めたそうです。
1月に、当初4月としていた統合を半年間延ばしたばかり。
長崎県内でのシェアが高くなりすぎるとして公正取引委員会が懸念を示しており、審査が通るめどがたっていないため。公取委の審査で企業の統合が無期限延期となるのは異例だ。
統合を目指す姿勢は維持するが、公取委との溝は大きく、統合の実現は事実上困難な状況になっている。
統合すれば国内最大の地銀グループになるとみられていた。
親和銀行(長崎県佐世保市)を傘下に持つFFGと十八銀が統合すると、長崎県内の企業向け融資シェアは7割となる。
健全な競争がなくなり、金利上昇などを引き起こしかねないと公取委が懸念し、審査が難航している。
銀行側はシェアを引き下げるための債権譲渡も検討しているが、公取委が望む規模とは大きな隔たりがある。
・・・ただ合併すれば良いというものではないんですね。
ところで、「十八銀行」は「第十八国立銀行」がルーツです。
英文名は、「The Eighteenth Bank, Limited」です。
地方銀行には、明治時代の国立銀行がベースになっていて、ずっとその番号を使っている銀行が多くあります。
第四銀行(新潟)、十六銀行(岐阜)、七十七銀行(宮城)、八十二銀行(長野)、百五銀行(三重)、百十四銀行(香川)・・・・。
面白いのは、それぞれの英文表記です。
「The Daishi Bank, Ltd.」「The Juroku Bank,Ltd.」「The 77 Bank, Ltd.)」「THE
HACHIJUNI BANK, LTD.」「The Hyakugo Bank, Ltd.」「The Hyakujushi Bank, Ltd.」。
基本的には、日本語読みをそのまま使っていますので、十八銀行が例外かもしれません。
もっと面白いのは「八十二銀行」です。
第八十二国立銀行ではないんです。
1931年に、それまで県下最大の金融機関であった信濃銀行が整理されることになった影響を受けて六十三銀行と第十九銀行が合併し、2行の合計(63+19=82)を行名としたそうです。
粋なのか、野暮なのか。
なお、第二地銀の第三銀行(三重)「The Daisan Bank, Ltd. 」は、国立銀行のナンバーではないようです。
国立銀行の名残で一番若いのは、第四銀行だそうです。
ところで、「第七国立銀行」の後継銀行があれば、「セブン銀行(The Seven Bank, Ltd.)」って言ったんでしょうか?
その第七国立銀行は、四国にあったようですが、1904年に任意解散しているようです。
名前と言うのは、人だけでなく、面白いものです。
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