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2017年6月13日 (火)

話の肖像画(1)

pen「話の肖像画」という、またまた産経新聞です。
柳亭市馬落語協会会長の記事。
〈熊さん、世は落語ブームだって? なんだい八つあん、知らねぇのかい。今や落語家は東西で約800人。ジイさん連中ばっかりじゃねぇぞ。若い“イケメン落語家”をお嬢さん方がキャーキャーいいながら追いかけ回してんだぜ。寄席や落語会、イベントにCMと引っ張りだこ、漫画やドラマも人気だとさ。いってぇ何がウケてんのかねぇ〉
客席もカラフルになりましたねぇ。
昔のように「黒や紺(おじさん)」ばっかりじゃなくて、若い女性が1人で来たり、カップルも増えた。
(人気沸騰中の)春風亭一之輔がNHKの番組で特集されたり、これまでなかったジャンルのCMに落語家が起用されたり。
いろんな個性をもった若手もどんどん出てきている。
非常に喜ばしいことですよ。
ただね、浮き沈みは、この世界の常ですし、斜に構えているというか、ブームに乗っかって何かを仕掛けようというつもりもありません。
内心はうれしいんだけどね(苦笑)。
一方で、落語家が増えたために寄席にもなかなか出られない。
だから、みんな必死ですよ。これまでにない、ってくらい一生懸命になって高座をつとめていますから。
〈この前(めぇ)、寄席へ行ったらモデルみてぇな、べっぴんさんの前座が出てきて驚いたのなんの、コイツも「ブームの効用」なのかい?〉
何でしょうねぇ、こんなかわいらしい娘(こ)を、男だらけの楽屋に置いといて大丈夫か、ってくらい(苦笑)。
まぁこれも以前はなかったことですよ。
今の若い子たちですか? 時代も変わってますから昔のように、きつい、ひもじい、カネがない、“無理ヘンにげんこつ”なんてことも減りましたね。
みんな携帯を持っているし、小ぎれいにしてますから。
(若手だって)みんな何とか食ってけてるんでしょうな。
辞めるヤツがそんなにいないところを見たらねぇ。
〈その落語家を束ねる頭(かしら)が会長だろう? 文楽、志ん生、円生、小さん…代々、キラ星のごとき名人が務めてきたからねぇ。3年前、その頭に52歳(当時)の最年少で抜擢(ばってき)されたんだから凄(すげ)ぇや〉
前会長の(柳家)小三治師匠から、「(次の会長は)お前だ、やれ」って。
随分、悩みました。
これまでの会長のように“名実ともに”だったらいいけれど、まだまだ私(アタシ)は「(芸人として)これからの男」ですからねぇ。
周りからもいろいろ言われます。
「会長だからこうしなくちゃいけない」とか「会長なのにこうなのか」とか…。
ただし、会長の仕事が昔とは違ってきたんですよ。
みんなから崇(あが)め奉られ、「よきにはからえ」だったらいいんだけど、今はそうもいきません。
落語家の仲間ウチだけで決めていたようなことも、国やいろんな団体と実際に折衝しなくちゃならないしね。
だから“実務派”が必要になったんでしょう。
副会長や理事も若いですよ。
何しろ、働かなくちゃいけませんから。

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