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2017年6月30日 (金)

緊張のほぐし方

sun春風亭昇々さんの緊張感をほぐす方法だそうで。
アピールする、対話する、場を読みつつ話をする・・・楽しませながらのコミュニケーション術に長けたエンタテインメントのプロたちに、日常生活で活かせるコミュニケーション力アップのスキルや心得を伝授していただく短期連載、第1回のゲストは人気の若手落語家、春風亭昇々さんです。
前編では、緊張対策の特効薬も伺いました。
「技」よりも、まずは「心」。本気がなければ伝えられない
「どうしたら上手く喋ることができるか?」みたいなことはよく聞かれるんですけれどね。
何でもそうだとは思うんですが、コミュニケーションだって「心・技・体」のバランスだと思うんです。
ただ。その中でも「心」がいちばん重要でしょうね。
「どうしても伝えたい」という魂、心。
本気で伝えたいことは何なのか。しっかりと考えて準備しておかなければ、伝えたい相手にきちんと伝わらないですよ。
話し手の情熱とか、感動みたいなものを聞き手がしっかりと受け止められたときって、やはり、その人が本気で伝えたいと思っているんですよね。
上手く喋ろうなんて思ってないです、その人。
僕は情熱を感じると、つい聞き入ってしまいます。
僕、将棋をするので加藤一二三九段の話をよく聞くんです。
あの人、喋り方は正直、上手ではないと思います。
けれど、情熱がある。
他人からどう思われるとかいうのが無い。
本気でそう思って話しておられる。
もちろん、聴きやすく話すことも大切だけれど、それよりも大切なのはそういう気持ち、魂だと信じています。
プロだって緊張する。だからこそ、準備する
「緊張すると上手く話せない。昇々さんは緊張しないのですか?」などと聞かれることもあります。
毎日のように高座に上がる僕も、もちろん緊張しますよ。
「今日は絶対に滑れない」と思うと緊張します。
不安感があると、人はどうしても緊張します。
ダメかもしれないと思うとたちまち緊張する。
だから、僕はとことん稽古します。
稽古をして自信をつけるしか、緊張から遠ざかる方法はありませんから。
あ、僕たち落語家は稽古するのが仕事みたいなものですね。
スピーチや会議でのプレゼンテーション、あるいは商談なんかでいつも緊張してしまうというなら、とことん練習してみるのがいちばんだと思います。
話したいことを原稿にしてもいいし。
セリフにして覚えられるようにできれば万全です。
地道な方法ですが、これがいちばん。
稽古は裏切らないですよ。
日々、経験していますからね、間違いありません。
逆に、全然緊張しないときもあるんです。
けれど、そういうときは決まって高座の出来がよくないんですよ。
だから、楽屋で「今日は全然緊張していないな」と思ったときは、むしろ緊張しようと集中を試みます。
ドキドキするように必死で仕向けますよ(笑)。
ある程度は緊張していないと、いい高座にならないのも事実なんです。
適度な緊張感を持っておくことの大切さ。
皆さんの場合も、それは同じだと思います。
緊張のあまり、沈黙してしまったら?
そんなときは・・・黙っていればいいんですよ。
慌てることはない。
僕なんて、次の言葉が出るまで微笑んで堂々と座ってます。
僕焦って、お客さん、つまり聞き手が不安になることがいちばんよくないんです。
なぜ笑ってくれないのか、ウケないのか?を考えてみたら・・
落語の世界で考えてみると、"不自然"があるとどうにもお客さんに受けないんです。
緊張しているな、とか、噛んだな、とか、不自然なものを少しでも感じたら、お客さんはもう笑えないんですよね。
"不自然"には皆さん、敏感で。
すぐに肌で感じちゃいますから。
桂枝雀師匠がかつて、「なぜ人は笑うのか」を理論的に説かれていて。
落語やお笑いの世界では有名なんですが、枝雀師匠は「緊張が緩和したとき笑いが生まれる」と。
で、僕は反対に、「なぜ人は笑わないのか、ウケないのか」を理論的に考えてみた。
その結果、「"不自然"があると人は笑わない、ウケない」という結論に至ったわけです。
みなさんは、必ずしも相手を笑わせなくてもいいでしょうけれど、"不自然"があると聞き手に話の内容が入りにくくなるのは同じ。
受け入れてもらうには、「本当にそう思ってるな」と思ってもらえる"自然さ"が大切だと思います。
「目」、「高めの声」、「ゆっくり」で驚くほど印象が変わる
前にも言ったようにとにかく練習をして緊張から遠ざかります。
けれど、やっぱり緊張しないのなんて無理な話でもあります。
だったら、緊張してないようにどうにか見せればいいと思います。
ハッタリをかます。
緊張を隠すには、「技」が必要でしょうかね。
どうすればいいかって言うと、「目」と「声」。
ここだけ気をつけます。
堂々と見せるには、まず「目」に力を入れる。
そして、少し高めかなと思える声でゆっくりと話す。
間を恐れない。
これだけです。
もっと高度なことを言えば、抑揚、緩急、リズムよく.・・・って技術はありますけれど、一般の方だったら「目」と「高めの声」と「ゆっくり」だけ覚えてください。
このポイント、意外と指摘する方は少ないんですけれど、某ベテラン女性アナウンサーの話術本を読んだら、同じ指摘をされていました。
僕も読む前から考えていたことで、お、同感だな、と(笑)。
これも、もちろん練習した方がいいです。
練習しなかったらできないですね。
僕も、鏡を見ながら一人稽古をします。
他の噺家さんはあまりしないと思いますが、僕は「あ、え、い、う、え、お、あ、お」と演劇部の発声練習もしますし、しょっちゅう歌を歌っています。
歌うと、声を高く出せるので。
ビデオに撮るのもすごくオススメです。
音声はもちろん、動きのクセなどもチェックできますから。
堂々とした姿勢かどうか、猫背になってないかなども気にしてみるといいですよね。

・・・とても良いこと、参考になることを仰っています。
私も、知らず知らずのうちに実践している部分が多々あり、とても心強く思いました。

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