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2017年6月 9日 (金)

「落語を覚える」ということ

落語を演じる人は大勢いますが、そのスタンスは様々だと思います。
他の人に悪影響を与えるのでなければ、楽しみ方はそれぞれ自由だと思います。
落語には笑いが付き物ですから、笑い(だけ)を求める人もいます。
でも、落語の笑いと「お笑い」との違いが分からない(頓着しない)人もいます。
逆に、ストイック(くそ真面目)に落語を覚えようとする人もいます。
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先日、ある人から、ある噺を覚えようとしているんだが、オチまでやるべきか、くすぐりが多い前半部分だけにすべきかと、コメントを求められました。
プロも、寄席などでは時間が限られることもあって、オチまでやる人は少ないかもしれません。
その人の周りの人たちは、オチまで知らなかったそうです。
それは、とても残念なことだと思います。
私は、その人の力量は十分オチまで出来ると思いますし、そもそもその噺の演目はオチまで行かないと分かりません。
ですから、オチまで覚えて演ることを勧めました。
確かに後半は場面転換があり、前半とは違うパターンになり、演るには難しくなりますが、オチまで語ってこそ落語だと思いますから。
また、仮に、時間の問題などで今回はオチまで出来なくても、必ず別(次)の機会に持ちネタとして、堂々と通して演ることが出来るはずですから。
オチも付けずに「○○(という噺)の序でございます」なんて、落語じゃないからつまらない。
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・・・その人、オチまでは覚えることにしたそうです。
とても嬉しくなりました。
「そろそろお銚子の替わり目でございます」。
オチまで覚えるか、途中までにするか、それが落語上達の替わり目だと思います。

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