プレミアムフライデー
「プレミアムフライデーが失敗した理由~15時に帰ったのは全体の約4%!」
こんな記事を見つけました。
2月24日、経済産業省や経団連の主導により、鳴り物入りで始まったプレミアムフライデー。
月末金曜は15時の退社を促し、個人消費喚起を向上させるキャンペーンだ。
当日夜のニュースでは、早く退社したビジネスパーソンたちが居酒屋で杯を交わす映像が流された。
そしてプレミアムフライデー推進協議会事務局のHPを見れば、ロゴマーク使用申請企業・団体数が5000件を突破した報告や、各企業が実施するサービスが紹介され、順調な滑り出しを見せたようにも映る。
同事務局が全国の正社員・非正規社員に行ったアンケート結果を発表した。
プレミアムフライデー1回目(2月24日)に通常よりも早く帰った人は全体の17.0%。
そのうち87.6%は「豊かな時間を過ごすことができた」と満足度が高かったことを強調している。
しかし15時までに帰ったのは、早く帰った人のうち25.5%。
つまり、全体の約4%にすぎない。
「会社が推奨していた」という回答に至っては、たったの7.6%だ。
調査会社インテージの「プレミアムフライデー事後調査」によれば、「職場で実施された」の回答は2.8%。
「早く帰らなかった」の回答は、96.3%にものぼった。
さらに2回目の実施は3月31日の年度末。
3回目は4月28日のGW連休前。
目立たなかったプレミアムフライデーを意識せず、普段通りに仕事する、何もしないで家に帰る、という人が多かったのではないか。
参加者の少なさ、盛り上がりから見ると、スタートで躓いたことは間違いないだろう。
そもそも、プレミアムフライデーの個人消費の経済効果を、EY総合研究所は、毎月月末の総計の年間消費額で3253億円、波及効果は5000億円程度と予測。
一方で、第一生命経済研究所では、1日あたり135億から1236億円と前提条件で幅が大きく異なる。年間消費額が3253億円だとしても、月にすれば300億円に満たない。
プロ野球の優勝セールで1回当たり400億から1200億円程度売り上げる球団もあることと比較しても、社会全体で取り組んだ経済効果にしては寂しい数字である。
(中略)
プレミアムフライデーは消費喚起が目的で議論が始まったはずだが、政府の意向を忖度したのか、「イベントの日には早く帰って、ワークライフバランスの促進、労働生産性向上を」と、働き方改革までもセット化された。
消費喚起と労働改革の一石二鳥が狙われるようになったのである。
だが働き方改革を強化し、残業を減らすと賃金が減り、個人消費が減るという矛盾も懸念されている。
そもそも、なぜ毎月末の金曜日という摩訶不思議な日付の設定になったのだろうか。
ひとつは、バブル時代に流行した「花の金曜日」こと「花金」、最新のブラックフライデーしかり、金曜日は個人消費が一番動く。
そして、仕事は週末・月末ほど忙しいため、仕事量を減らそうという働き方改革の趣旨にも沿う。
さらにプレミアムフライデー推進協議会には多くのサービス業界が参加しており、月末の売り上げを期待して、金曜日が選定されたのだろう。
だが普通に考えれば、月末金曜日は、中小企業は資金繰りや支払いに経営者が奔走。
営業マンはノルマの追い込みで、誰もが忙しい。
つまり、イベント疲れ、目的の一元化、実情を無視した月末金曜日という設定。
これらの要因がプレミアムフライデー失敗を招いたと考えられる。
(以下略)
何にも実情の分からない人たちが、自分たちで勝手に騒いだ結果だと思います。
この日に中途半端に仕事を片付けて帰って、後で残りをやるより、少し遅くなっても、月末の締めもあって、完全に終えてから帰ろうと思う方がずっと自然ですから。