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2017年2月 9日 (木)

現代版「井戸の茶碗」?

昨年12月に放送された「開運!なんでも鑑定団」で、「国宝級」と鑑定された茶碗をめぐって、所有者が住む県の教育委員会が、文化財指定に向けた調査を計画しながら、一転して取りやめていたことが分かったそうです。
現代版「井戸の茶碗」?
番組放送後に、専門家から鑑定結果を疑問視する指摘が相次いだため、所有者から調査中止の申し出になったようです。
「国宝級」と鑑定されていた茶碗は、ちょっと胡散臭い雰囲気の、あの着物姿の髭の古美術鑑定家が、南宋時代(12〜13世紀)の中国・福建省で制作され、完全な状態では3つしか現存しない「曜変天目」に間違いないと、2500万円の鑑定額がついたもの。
そもそも、こういう物の真贋鑑定って難しいと思いますし、鑑定が本当に正しいのか・・私は疑問ですが。
「磨くのはよそう、また小判が出るといけない」が「井戸の茶碗」。
「申し出はよそう、また異議があるといけない」が「この茶碗」です。
「曜変天目」とは。
約800年前に中国南部の福建省の建窯で作られ、世界の陶芸史上最も美しく、謎に包まれた幻の茶碗。
鎌倉時代に中国から交易品として日本に伝わり、室町幕府の足利将軍家の宝物について記した巻物には、「この世にこれ以上のものはない」と最高の評価が与えられているそうです。
「耀変」とは、元来「窯変」(ようへん=陶磁器を焼く際、窯の中で予期しない色に変わること)や「容変」の言葉が当てられていますが、その茶碗には黒釉(こくゆう=黒色のうわ薬)の下地に大小の瑠璃色あるいは虹色の光彩の斑紋(=まだら模様)が散在することから、「星」や「輝く」という意味の「耀」の字が用いられるようになったと言われているそうです。
「天目」の語源についてはいくつか説がありますが、一般には、中国浙江省にある天目山の名に由来するとされていて、現在では黒いうわ薬のかかった茶碗を一般的に天目と呼んでいます。
耀変天目茶碗は、現存するのが世界に3点のみで、しかもその3点すべてが日本にあり、いずれも国宝に指定されているそうです。
その3点は、 1.静嘉堂文庫
         2.藤田美術館
                   3.大徳寺龍光院  に所蔵されているそうです。

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