師匠の"五戒"
「学士会落語会」で、一部師匠も仰っていましたが、師匠に稽古をつけていただいて、常に強調されていることがあります。
私はこれらを「師匠の五戒」と捉えています。
◇落語は品がなくてはいけない
落語は語りも佇まいも"品"がなくてはいけない
笑いを取るためだけの下品な演出はダメ
勿論、エログロはダメ
着物の裾や胸元が乱れては品がなく見える
(徒に裾を乱すプロがいて、それを熱演だと勘違いする人がいる)
◇落語は活字で覚えちゃいけない
落語を覚えるのに、高座本を丸暗記してはいけない
全体の流れを理解し、頭の中の自分の言葉をタイムリーに使う
(落語は、会話でストーリーが進んで行くもの)
◇落語には必ずオチ(下げ)を付ける
オチがあるから"落語"、だから人情噺でも怪談でもオチが要る
オチのあと「・・というお笑いでございます」やオチの説明はダメ
(牡丹燈籠、文七元結、浜野矩随にもオチを付けました)
◇落語の会話やオチは最後(語尾)まで登場人物になりきる
登場人物の会話は、語尾まではっきりその人になりきって語る
オチも自分の素に戻るのではなく、最後まで登場人物になりきる
(特に落研経験者の多くが持っている悪い癖)
◇地語りで「ございます」は言わない
会話の中なら場面としてあるが、地語りは自分の言葉で語る
今は、普通の会話で「・・・でございます」と言わないのだから
「・・です」で良い
(新作落語の噺家さんに「ございます」を連発する人が多い)
・・・師匠は「プロでも出来ない人が多いんだけどね」と仰りながら、我々には厳しくご指導くださいます。
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