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2017年1月23日 (月)

師匠の"五戒"

「学士会落語会」で、一部師匠も仰っていましたが、師匠に稽古をつけていただいて、常に強調されていることがあります。

私はこれらを「師匠の五戒」と捉えています。
◇落語は品がなくてはいけない
 落語は語りも佇まいも"品"がなくてはいけない
 笑いを取るためだけの下品な演出はダメ
 勿論、エログロはダメ
 着物の裾や胸元が乱れては品がなく見える
 (徒に裾を乱すプロがいて、それを熱演だと勘違いする人がいる)
◇落語は活字で覚えちゃいけない
 落語を覚えるのに、高座本を丸暗記してはいけない
 全体の流れを理解し、頭の中の自分の言葉をタイムリーに使う
 (落語は、会話でストーリーが進んで行くもの)
◇落語には必ずオチ(下げ)を付ける
 オチがあるから"落語"、だから人情噺でも怪談でもオチが要る
 オチのあと「・・というお笑いでございます」やオチの説明はダメ
 (牡丹燈籠、文七元結、浜野矩随にもオチを付けました)
◇落語の会話やオチは最後(語尾)まで登場人物になりきる
 登場人物の会話は、語尾まではっきりその人になりきって語る
 オチも自分の素に戻るのではなく、最後まで登場人物になりきる
 (特に落研経験者の多くが持っている悪い癖)
◇地語りで「ございます」は言わない
 会話の中なら場面としてあるが、地語りは自分の言葉で語る
 今は、普通の会話で「・・・でございます」と言わないのだから
 「・・
です」で良い
 (新作落語の噺家さんに「ございます」を連発する人が多い)

・・・師匠は「プロでも出来ない人が多いんだけどね」と仰りながら、我々には厳しくご指導くださいます。

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