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2016年12月20日 (火)

ブラック企業大賞

その年でもっともブラックだった企業を決める「ブラック企業大賞」という、ブラックユーモアな賞があるそうです。
第5回目となる2016年度のノミネート企業10社が、厚生労働省記者会見場で発表されたそうです。
・・・厚労省の会見場ということは、ある程度認知・オーソライズされた賞なんでしょうか?
今年度のブラック企業大賞候補は、エイジェス、電通、ドン・キホーテ、プリントパック、関西電力、佐川急便、サトレストランシステムズ、宗教法人・仁和寺、ディスグランデ介護、日本郵便の10社。
ノミネート企業には事前に授賞式への招待状が送られます。
ブラック企業大賞はブラック企業大賞企画委員会が2012年より実施され、長時間労働、セクハラ・パワハラ、低賃金など複数の指標でブラック企業かどうか総合的に判断。
過去の大賞にはセブン-イレブン・ジャパン(2015年)、ヤマダ電機(2014年)、ワタミフードサービス(2013年)、東京電力(2012年)が選ばれているそうです。
今年は、電通が目立ちますが、「仁和寺にある法師」も気になりますね。
仁和寺(にんなじ)にある法師、年寄るまで、石淸水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、たゞひとり、徒歩(かち)よりまうでけり。
極樂寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
さて、かたへの人にあひて、「年比(としごろ)思ひつること、果たし侍(はべ)りぬ。
聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」と言ひける。
すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。

(口語訳)
仁和寺にいた、ある法師が、年をとるまで石清水八幡宮をお参りしたことがないことを情けなく思い、ある時思い立ち、一人、徒歩でお参りにいった。
(山麓の)極楽寺と高良神社をお参りし、(八幡宮へのお参りは)これだけだと思い込み帰路の途についた。

帰った後、傍輩に向って、「ずっと(心に)思っていたこと(八幡宮へのお参り)を果たせた。聞いていた以上に尊さ(八幡大神の御神威)を感じた。ところで、他の参詣者が皆、山へ登っていったが、何か山上にあるのだろうか。行ってみたいとは思ったが、お参りすることが本義であるからと思い、山上までは見に行かなかった。」と言った。
小さなことにも、案内者(指導者)は欲しいものである。

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