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2016年8月12日 (金)

名人の技

名人は 上手の坂を ひとのぼり
名人の技
オリンピックには、世界中から名人や上手が集まって来ます。
それぞれが、生まれ持ったたぐいまれなセンスと、壮絶な努力によって培った心技体で競い合っています。
それでも、本当に名人と呼ぶことが出来る選手は、いくたりもいるものではありません。
体操の内村選手への記者会見で、少し意地悪な質問が投げかけられたそうです。
個人総合の鉄棒の採点について。
「あなたは審判に好かれているんじゃないですか?」と。
内村選手は淡々と、「まったくそんなことは思ってない。みなさん公平にジャッジをしてもらっている」と答えたそうです。
するとこの皮肉的な質問に対して、内村選手と死闘を繰り広げたオレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)が次のように怒ります。
「審判も個人のフィーリングは持っているだろうが、スコアに対してはフェアで神聖なもの。航平さんはキャリアの中でいつも高い得点をとっている。それは無駄な質問だ」と。
「航平さんを一生懸命追っているが簡単じゃない。この伝説の人間と一緒に競い合えていることが嬉しい」。
3位のマックス・ウィットロック選手(イギリス)も内村選手の最終演技を絶賛。
その発言は心から尊敬している空気感を持っていたそうです。
「大変素晴らしい。彼は皆のお手本です。今日の最後の鉄棒は言葉がない。クレイジーとしかいえない」。
素晴らしいスポーツマンシップだと思うと同時に、内村選手が多くのライバルたちから別格の評価をされていることが分かります。
まさに体操の名人なんですね。
凡人のみならず、世界中の上手たちさえも立つことが出来ない、神のみぞ知る高みにいるんです。
水泳のフェルプスと陸上のボルトと宙を舞う内村と、水陸空の名人だと思います。

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