「明烏」と「二番煎じ」
今日の稽古は、参加者が少なく、時間に余裕があったので、2席を稽古していただきました。
なかなか千早亭の稽古に参加出来ないので、その分をやらせていただこうと…。
要するに、一席は交流稽古だと理屈をつけて。
・・・別に理屈・屁理屈は要らないのですが。
だから、
◇明烏 三流亭流三
◇二番煎じ 千早亭永久 ということで。それぞれ30分以上の噺ですから、二席で約1時間10分。
読み稽古とは言え、演読ですから、ほとんど本息でやりますので、非常に疲れます。
尤も、これを聴いてくださる師匠は、もっとお疲れかもしれません。
2席とも、比較的ポピュラーな噺ですから、やる前は、正直なところ、ちょっと軽く考えていました。
ところが、いざ読み稽古を始めてみると…、全然イメージ通りに演ることが出来ません。
そもそも、上下がしっかり出来ず、登場人物を上手く描き出せません。
それから、私の喋る口調とリズムが、どうにも鈍重で、間が抜けている。
間が抜けているのに、バタバタしている…。
声と口調にインパクトがない。
大きな声が出ている、声が良い…と言うのではありません。
一言ひとことにパンチがない。
これは、私の口調の最大の欠点です。
ここを越えられないと、噺家の声にならない気がします。
今日は、それをかなり意識した読み稽古にしました。
凄みや切れのある喋りには、少し濁った声、浪曲ほどではありませんが、意図的に喉をつぶすような発声をしました。
これを1時間以上続けましたから、喉がガラガラ、ちょっと痛くなりました。
一度、声を潰さないといけないのかもしれません。
音量は大きくなくても、一言ひとことが、空気を裂いて聞こえて来るような声です。
これから、人情噺を演る場合も、この声は必要でしょう。
それから、都々逸や謡の発声も…。
とにかく、やらなくてはいけないことがどっさり…。
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