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2016年1月15日 (金)

羽織の脱ぎ方

shine先日亡くなられた、上方落語の三代目桂春團治師匠は、粋な羽織の脱ぎ方でも有名でした。
出囃子は「野崎」です。
上方で「野崎」が聞こえたら春團治、東京なら「黒門町」(昭和の名人、八代目桂文楽師匠)です。
春團治師匠は、高座に上がっても、「まくら」をほとんど振らず、本題に入る。
そして羽織を、袖をつかむと、一気に引っ張る。
羽織と着物がこすれる音が実に心地よい。
これが粋なんです。
そして、初めて知ったことですが、春團治一門の紋は花菱ですが、春團治だけが使える、花菱を三重の菱形で囲んだ大きな紋「菱三升の中に花菱」。
羽織を脱ぐとこの紋が現れるということで、このしぐさを見るのを楽しみにしていたファンも多かったようです。
Imgp0780_2_2我々も、素人落語ではありますが、羽織を着て高座に上がることがあり、袖を引いてスッと脱ぐのをやりたくて・・・・。
ある落語会で、客席のご通家に、「羽織の脱ぎ方が良かったですよ。」と、褒めていただいたことがあります。
羽織の紐を解いて伸ばす。
両方の袖をつまんで、外側に引くと、羽織がスーッと肩からすべり落ちる。
両手を抜けば、完全に脱げて、脱げた羽織が後ろの方に残る。
それを、ちょっとまとめて、座布団(尻)の後ろに隠すように整える。
写真は、その時のものですが、まさに両手で袖を引いて、羽織が肩からすべり落ちようとしているところです。
羽織の紐も伸びていますから、まずまずでしょう。
「ねずみ」のマクラで脱いだはずです。
羽織が肩を通り過ぎる時の感覚も、ひそやかな快感です。
それでは、羽織はいつ脱ぐか。いつ脱いだらよいのか。
まぁ、その時の気分で良いと思いますが、噺のストーリーの中では、羽織や着物を脱ぐシーンでもない限り、素人には難しい。
脱ぐタイミングを完全に逸してしまい、ずっと最後まで着たままだったりすることもあります。

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