地歌舞伎
郷里の話題です。
プロの役者が演じるのが「大歌舞伎」と呼ばれるのに対し、地域住民などで担うのが「地歌舞伎」。
我が町の内船地区には、「内船歌舞伎」というのがあります。
元々、集落ごとに3つの座があり、内船八幡神社には公演小屋もあり、巡業にも行っていたそうです。
基本的には口伝だそうですが、歌舞伎の原作を基に手書きの台本などを使い、昨年12月の公演では「子ども三番叟」や、実在した江戸時代の盗賊5人組が活躍する「白浪五人男」など計4作品が上演されたという。
山梨県の無形民俗文化財に指定されているそうです。
・・・郷里・地元と言っても、町村合併した隣町の芸能ですから、存在は知っていましたが、実際に鑑賞したことはありません。
そもそも、200年以上前の江戸時代宝暦の頃、江戸の旅芸人が身延山参詣の帰路に内船寄畑に立ち寄って40日ほど滞在し、歌舞伎を伝授したのが始まりで、その後も歌舞伎役者が身延山に来た折には立ち寄り指導を受けた。
元々3つの座があり、毎年旧正月の14日に行われ、それぞれ交代で公演していた。
また、山梨県下をはじめ、神奈川・静岡県の各地の劇場や農山漁村を巡業して、人気を博したという。
かつては隆盛を極めたものの、役者や裏方の高齢化で数名を残すのみとなり。伝承が危ぶまれたが地元青年団の活動の一環として伝承活動にとりくんだ経験のある青年団OBなどが 中心となり、昭和50年に内船歌舞伎保存会を設立し、今日まで伝承活動を続けている。
・・・せっかくこんなに素晴らしい芸能があるのに。
そういう文化に触れることが出来なかったのは、とても残念なことです。