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2016年1月31日 (日)

師匠の創作噺

師匠は、五百噺を完遂するためだけではなく、多くの噺を創作したり、既存の民話や童話や小説を翻案したり、既存の落語のオチを変えたり、様々な試みをしておられます。
師匠の創作噺
既存の落語のオチでは、私の持ちネタでも、随分オリジナルと違っているものがあります。
師匠が変えたもの、師匠にアドバイスされて私が変えたもの。
「三方一両損」「子ほめ」「浜野矩随」「抜け雀」「佃祭」「牡丹燈籠」「猫怪談」など。
また、師匠の創作噺には、お世辞抜きに名作が数多あります。
私は、そのうち、「鬼子母神藪中の蕎麦」「救いの腕」「揺れるとき」「五百羅漢」「高座の徳利」をやらせていただきました。
中でも、「藪中の蕎麦」と「揺れるとき」と「高座の徳利」は、師匠以外には、私だけしかやっていないはずです。
そんなことで、師匠の名作創作噺を見つけるのも、ささやかな楽しみではあります。
そんな中で、今、密かに狙っているのは「三井の貸し傘」と「草鞋の裏」あたり。
そして、今日は「父帰る」の高座本を読みました。
この噺は、菊池寛の同名の戯曲の翻案です。
原作は、こんなストーリーです。
明治40年頃のことである。
かつて家族を顧みずに家出した父が、20年ぶりに落ちぶれ果てた姿で戻って来た。
母と次男と娘はこれを温かく迎えたが、貧困と闘いつつ一家を支え、弟妹を中学まで出した長男・賢一郎は、決して父を許さなかっ た。
父は家を去る。
しかし哀願する母の叫びに賢一郎は翻意、弟を連れて狂ったように父を追う…。

師匠の噺は、江戸時代に舞台を変えてあります。
ちょっと、やってみたくなりました。

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