噺家さん考察
日曜日の暇にまかせて、「東西寄席演芸家名鑑」を眺めて。
先日、橘家圓蔵師匠がお亡くなりになって、昭和の落語協会のご長老が、また一人欠けてしまいました。
この名鑑は、噺家さんの掲載順は、現在の香盤の順番です。
我が師匠は、今や5番目。
文字通り、落語界の重鎮・大看板。
そんな師匠に、親しく稽古をつけていただいていることが、どんなにすごいことか、こういう類のものを見る度に実感します。
落語協会以外の団体も含めて、現在落語家さんは800名近くいらっしゃるそうです。
落語協会でも、最近寄席に行くことが少なくなったので、知らない若手も増えましたが、他の協会では、ベテランでも、聴いたことのない噺家さんが多くなりました。
ちょっと、こんな表を作ってみました。
名前(年齢) 入門 真打
1.三遊亭圓歌(83) 45/9 58/4
2.鈴々舎馬風(76) 56/12 73/3
3.三遊亭金馬(86) 41/7 58/3
4.柳家小三治(75) 59/3 69/9
5.三遊亭圓窓(75) 59/3 69/3
6.林家こん平(72) 58/3 72/9
7.桂文楽(77) 57/4 73/3
8.林家木久扇(78) 60/8 72/9
9.橘家圓平(84) 55/4 73/3
10.川柳川柳(84) 55/7 74/3
11.柳家小のぶ 56/5 73/3
12.三升家小勝(76) 57/4 73/3
13.春風亭栄枝(77) 57/10 73/3
14.柳家さん吉(77) 57/4 73/3
15.柳亭左楽(79) 57/5 73/9
16.三遊亭歌笑(76) 58/4 73/9
17.柳家小はん(74) 60/1 73/9
18.金原亭伯楽(76) 61/4 73/9
19.柳家小満ん(73) 61/5 75/9
20古今亭志ん駒(78) 63/7 76/3
1973年は、大量真打で問題になった年です。
圓生師匠が1978年に落語協会を脱退する一因にもなりました。
私が落研に入部した時、まだ正否が議論されていたのを思い出します。
その時の師匠方の多くが、今や香盤の高い位置になっています。
・・・というより、その前(1955年以前)に入門した噺家さんも少なかったということでもあるのでしょう。
真打問題は、常に議論される問題ではありますが、間違いなく言えることは、技量は前提ではありますが、常に相応の昇進をさせる必要性も感じます。
尤も、これは一般企業でも同様だと思いますが。
団塊世代の通り過ぎた後の影響や、様々な旧制度の最後だった我々世代は、本当に間が良くない、めぐりあわせが悪い世代だと思います。
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