羅漢さん
「五百羅漢」は、まだまだ未完成。
朝起きて初めて通してやってみました。
「羅漢さん」・・・。
人の心の迷い、悩み、苦しみをひきおこす原因となる心の垢や精神の汚れのことを、仏教では煩悩といいます。
修行してこの煩悩を拭い去り、清らかな人格をつくりあげ、人間として本当に価値のある人生を生きぬいてゆくための真実の智慧を完成した聖者を、昔からインドでは「アラハン」とよびました。
人びとからの供養をうけるにふさわしい聖者という意味です。
中国の仏教者は「アラハン」の発音をそのまま活かして「阿羅漢」と表現しました。
使い慣れるうちに「阿」がとれて「羅漢」というようになったのです。
これが「らかんさん」の語源です。
悟りをひらいたお釈迦さまは、いわば「らかんさん」の第一号。
しかしお釈迦さまには「仏陀」とか「如来」などというような尊い呼び方がいろいろあったために、「羅漢」というとお釈迦さまのお弟子のことを意味するようになりました。
いいかえれば「らかんさん」はお坊さんの第一期生、遥かな大先輩ということになります。
お釈迦さまと同じ時代のインドに生まれ、縁あってお釈迦さまに出会ってその弟子となり、説法を我が耳で聴き、教えのとおりに修行に励み、とうとう煩悩を断ち切って聖者となり、人びとの尊敬をうけたのが「らかんさん」です。
「らかんさん」は、ほかの多くの仏さまとちがって生身の人間です。
実在していた人なのです。
・・・さぁ、最後まで演じることが出来るでしょうか?
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