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2015年9月28日 (月)

永久の「五百羅漢」

永久の「五百羅漢」
本来であれば、稽古で師匠に聴いていただいてから演るべきですが、いかんせん、数日前まで読み稽古状態でしたから、筋や演出を変えるなど思いもよらないことでした。
前半の夫婦とのやり取りでは、迷子になった女の子は、夫婦2人の会話で描き、逆に後半では、女の子に台詞を言わせること。
時間の制限を言われていたので、筋の関係のない部分やくすぐりを大幅にカットしたこと。
そして、これが最大の試みですが、後半の地噺部分を極力台詞にして、再会出来た親子の会話で表現したこと。
これは、師匠から読み稽古の時に、「後半五百羅漢寺には夫婦で行くことにしたら…」と、高座本とは違う演出をアドバイスされたこともきっかけになりました。
高座本では行かなかったおかみさんを、どのような形で描くか、新しく拵えなければいけなくなったことがスタートでもありました。
そして、実は、追い込まれて、地噺の部分がなかなか覚えられず、台詞で誤魔化そうとしたというのが、最後の本音でした。
…予想以上に好評?でした。
ワッフルさんは、私の後に高座に上がっても、涙が止まらなかったようです。
閉演後の打ち上げの時に、師匠にお詫びをしました。
師匠は、「あれでいいよ。分かり易くなっていたのと、親子の様子がしっかり出ていた。親子で薬缶の口飲みをして、霧を吹いて虹を作る場面は、繰り返して演るといい…」とコメントしてくださいました。
私が想定していた以上に、客席の反応は良かったみたいです。
この噺も、さらに練り上げて行こうと思いました。

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