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2015年8月11日 (火)

花井さんの志の輔牡丹燈籠評

pen昨日の毎日新聞の夕刊。
http://mainichi.jp/shimen/news/20150810dde012200004000c.html
評論家の花井伸夫さんの立川志の輔さんの「牡丹燈籠」の公演の評が載っていました。
あれは浴衣姿だったのか、それとも風すさぶ殺風景な着流しだったのか。
「恒例 牡丹灯籠」の立川志の輔は、前半を人物相関図などパネルを使っての芝居仕立てに。
後半は“高座”を仕込んでの落語にして、通しで語ると約30時間かかる三遊亭円朝の長編怪談噺を約3時間にして走り抜けた。快走だった。
パネルの赤い矢印などは死や殺害を意味する。
因果応報、不気味な復讐と殺戮に満ちた円朝の怪談は、言わば前半を図解入りの志の輔バージョンに作り変えられ、後半は、独立して演じられることも多い、「お札はがし」「関口屋」「栗橋宿」などを軸に再落語化されてきたのだ。
前半には笑いも多かった。左手の効用というか巧みで間断ない動きや表情が一層、志の輔落語にリアリティーを与えた。
志の輔は実は左利きなのである。
シリーズが始まったのが2007年。
改作を続け、笑いも膨らませ、途中では他の作品を演じるなど、志の輔はファンを飽きさせないための工夫も高座に織り込んだ。
見事な噺家魂。
成長、成熟を実現し続ける新名作古典とも言えるかもしれない。
気がつくと、いつの間にか師匠だった談志の雰囲気、神がかってさえいたナイーブで独特な空気が、志の輔の周辺を取り巻いているのだった。
見たことのない「牡丹灯籠」の師弟競艶と言ってもいい。
見てみたかったな、談志・志の輔の異色競演。
ほら目の前に。(花井伸夫)

僭越ながら、「牡丹燈籠」のほんの一端を演ろうとしている身にとって、この公演と、柳家さん喬師匠の「牡丹燈籠 通し」の公演が気になっていました。
残念ながら、両方とも聴くことはできませんでしたが・・・。
「志の輔らくご」は、舞台演出も入れた「らくご」で、純粋の「落語」とは違う部分がありますが、ショーとしては、花井さんが仰るように、ひとつ世界が出来上がっているのでしょう。
寄席に出られない境遇の噺家さんだからこそ、こういう演出が出来るのかもしれません。
私は、さん喬師匠の通しを、じっくり聴きたい派ですが・・・。

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