ドキッとする
今朝の日本掲載新聞の社説「春秋」。
8月に入り、通勤電車が心なしかすいてきた気がする。
夏休みを取る時期がばらけるようになり、押し合いへし合いが一転して閑古鳥とまではいかないが、ホームの人いきれは少し和らいでいる。
猛暑に変わりはないけれど、気分は変わる。今週末は旧暦の立秋である。
オフィス街を留守にした我が同輩たちは今ごろどこにいるのだろう。
円安で海外リゾートに足を伸ばす人は減っているそうだし、自宅で終日くすぶっているのもエアコンの電気代がかさむばかり。
ジョギングや筋トレとも縁遠いメタボ族の行き場はさほど多くない。
当たりを付けたのが、住宅地のありふれた公立図書館だ。
いるわ、いるわ。
よく似たポロシャツ姿で出入り口近くの新聞・雑誌コーナーに所在なげに座っている。
おばさんの聖地である美術館に行くと、雑談花盛りでうるさいくらいだが、図書館のおじさんたちはじっと押し黙ったまま。
ラックに戻ってきた新聞にさっと伸ばした手と手がぶつかり合い、ひそかな冷戦を展開中だ。
冷房の効きがよい一番奥の書棚に並ぶのは、図書分類で100の哲学や997のオーストラリア先住民語の文学。
暑気払いに来て、手に取るには難物ばかりだ。
大著に挑んで閲覧席で居眠りでもしようものならば、宿題と格闘する子どもたちの冷たい視線を浴びる羽目になる。
本当はきょうも行きたいんだろうな、会社に。
グサッ・・・・。
たまの休みに、居場所のないオジサンたちが漂流している姿は、滑稽で惨めではありますが、他人事とは言えないのも悲しい・・・。
会社にも行きたくないけど、とりあえず居られる場所はある・・・。
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